名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№2183 人は集団を作る動物だ

№2183 人は集団を作る動物だ

 京セラの稲盛さんは起業した時から,大家族主義の経営を心がけたそうだ。経営者と従業員が家族あるいはそれ以上の絆で結ばれてこそ,会社は発展し,難関を乗り越えることができる。

私たちは猿の仲間だが,イメージする力が違う
 私たちは類人猿の子孫だ。私たち猿の仲間は何百万年前から集団になって生活してきた。猿の仲間の場合,集団の規模は脳の大きさに比例する。チンパンジーアウストラロピテクスネアンデルタールホモサピエンスと脳はイメージする力を進化させ,脳は大きくなっていった。

イメージする力はコミュニケーション能力を発達させた
 ロビン・ダンバーの著書による生物が集団であるためには何らかの接触が必要となる。猿の場合毛づくろいがコミュニケーションの重要な役割を果たしている。毛づくろいは1対1の関係であるため,集団を維持するのに限界がある。

 人間の場合,脳を発達させ,「笑い」を作り上げた。皆で笑うことにより,共同の意識を作ることができる。コミュニケーション手段を進化によって合理化させ,毛づくろいに代わるものを進化によって作り上げてきた。

 笑いに言語が加わった。音楽や踊りが加わり,共同の意識を作ることができるようになった。これらは人間のイマジネーション力のおかげだ。高い認知能力は宗教や物語を作り上げ一族という発想も作ることができた。

人という種の特徴
 笑い,言語,音楽,踊り,共同の意識,宗教,人は集団を作るよう進化してきた。人は人との接触に本能的に興味を持つということだ。人の噂話,仲間意識のための会話,愛情や友情,助け合う気持ち,すべては人が進化の過程で獲得してきた能力ということになる。FacebookやLINEが大好きで,片時もスマートフォンを手放さないのもよくわかる。

よい集団を作るのであれば,人の種としての特性を理解する必要がある
 だとすれば,私たちが作ろうとしている集団に必要なものが人という生物種固有の本能をよく理解することによって見えてくるような気がする。職場での人間関係に必要なものも,人の進化の歴史を知ることによって見えてくる。

名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら