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№2166 生体機能チップ Organs-on-Chips

№2166 生体機能チップ Organs-on-Chips

純化させるというインテリジェンスはうらやましい
 写真は,コンピュータマイクロチップの技術を用いて実現した,実験用小型人工臓器だ。細胞の研究は,別に臓器全部は必要なくて,実験に必要な範囲で細胞群があればよい,そんな単純な発想から実現した製品のようだ。理系頭というものがあるとすれば,物事を単純化する過程で論理的に判断し,大胆に余分なものを削り取ってしまう力ということになる気がする。うらやましい。

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このチップの中にたくさんの可能性がつまってる
 このチップ,この細い管の中に人の細胞が入っていて,血液成分や空気など生体と同じ成分を入れて人の臓器を再現する。肺,腸,肝臓,血管,皮膚など解説を見ると何でもできてしまう感じだ。

 埋め込まれる細胞は幹細胞というもので作るらしい。なんのことかよくわからないが,とにかく肺なら肺,皮膚なら皮膚に複製していく細胞ということなんでしょうね。この細胞はiPSとかの技術でできるのかもしれない。

 動物実験もいらない,人体実験と言っても倫理的な問題も生じない。安価で繰り返しもきく。驚くべき可能性を秘めている。

しかも,美しい。
 自然科学はいつも機能美という美しさを追求している。数式だって単純な公式を彼らは美しいと表現している。本当にそう思う。

 こうした実験というのはシャーレに何かゼラチンみたいな物質が入っていて培養しているとか,マウスや猿を使って動物実験しているとか,そんなイメージがあるが,このOrgans-on-Chipsは工業デザインとしても美しい。なんでも有名な賞をとったとかとらなかったとか。

世界を変えてしまおうという野心がうらやましい
 この製品そのものは Emulate Inc.というベンチャー企業が作り上げている。バイオエンジニアリングを専攻するハーヴァード大学ウィス研究所(the Wyss Institute for Biologically Inspired Engineering at Harvard University)の研究者たちは、エミュレート社を起業した。同社は、世界的な企業とともに実用化に向けて研究を重ねているようだ。

 彼らのサイトや動画を見ると,世界を変えようと野心にあふれている。何でもいいからこんなポジションに自分の身を置きたいものだ。

    エミュレイト社 → https://emulatebio.com/about/
   Organs-on-Chipsを紹介した動画(TED):日本語字幕あり →


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