名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№2153 盛和塾,アメーバ経営のイロハ

№2153 盛和塾アメーバ経営のイロハ

稲盛さんは中小企業のオヤジのようだった
 名古屋の盛和塾では塾長(稲盛さん)の講演ビデオを見る会が行われている。盛和塾では人間性であるとかいろいろ精神論が語られることが多いように思っていたが,今回のビデは非常に実践的だった。京セラやJALといった大会社のトップだった人だが,まるで中小企業のオヤジのようだった。

アメーバ経営のイロハのイ
 ビデオの内容はアメーバ経営のイロハをイを解説するものだ。最初にサンプルになった製造業の組織図が示されるところから始まる。営業,総務,製造とどこにでもあるような組織図だが,稲盛さんのお話では利益を見るために組織図があるとおっしゃていた。

 アメーバ経営の基本思想は,組織の各単位が独自に採算性を主体的に追求するというものだ。組織図で示された組織単位がそれぞれどの程度利益を生んでいるか数字でわからないとアメーバ経営にならない。
 
組織と利益の関係
 このように組織と利益との関係については私はこれまでそれほど深く考えたことはなかった。しかし,考えてみれば,マイケル・ポーターも競争の戦略の中で,バリューチェーンという考え方を示している。これは生産に直接かかわる主活動と,支援活動に分け,各単位すべてで生産性を向上させること,各単位の相互関係が最適化が図られることが重要だという考え方だ。



職場単位の生産性がわかるだけでは会社は動かない
 アメーバ経営は各単位の生産性を数字で「見える化」するのだが,数字があっても行動がなければ意味がない,各職場単位,そこにいる従業員が動くのはトップの強い情熱,「闘魂」が必要だという。もちろん,何もこれは体育会系激しさとは意味が違う。

 さらに,「闘魂」だけでも人は動かない。社長が全従業員のことを考えてくれているという信頼があっての話だ。闘魂と信頼は数字をもって方向が示されることで説得力を持つ。アメーバ経営の神髄は単位ごと生産性が,指導者の強い指導力,指導者の全社員に対する愛情,全社員の会社に対する信頼の根拠として「数字」が示されることにある。

名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら