№2150 ホテルカリフォルニア
友人がオヤジバンドをやっていて、1970年代満載のライブに行ってきた。中でもホテルカルフォルニアはよかった。できがよすぎて、私の1970年代もよみがえってきた。
私にとって1970年代は「追究」の時代だった。既成の価値観を疑わなければならなかったし、ヒューマニズムの本質も追究しなければならなかった。哲学的であることに対する憧れのようなものもあった。おちゃらけるような軽さも必要だったし、深みを感じさせる重さも必要だった。
ホテルカリフォルニアの歌詞はそうした錯綜した1970年代を表している。
頭がおかしくなって逃げ込んだ先はホテルカリフォルニアだった。豪華な衣装や自動車、ダンスや歌があってもすべてはとらわれていた。あなたはいつでもチェックアウトはできるが、でも永久に出ることはできない "You can check out anytime you like… but you can never leave”。この歌詞はあまりも深くて、簡単に解釈できない。麻薬中毒患者の幻想なんて軽い解釈はけっしてしてはいけない。
1970年代、大好きだった曲にサウンドオブサイレンスがある。
これも不思議な曲だ。
Hello darkness, my old friendと始まり、「1万人あるいはそれ以上の人たちが声を出しているが会話せず、音を聞くが聴くことはなく、歌は書くが分かち合うこともなく、誰もこの静寂を妨げることはない。」と終わる。意味は深そうだが何のことかわからない。
Ten thousand people, maybe more
People talking without speaking
People hearing without listening
People writing songs that voices never share
And no one dare Disturb the sound of silence
いつも本当のものを求めているが、それがなんだかわからないという感覚というのはわかる気がする。自分の才能がないせいなのかもしれないが、生きている限りは自分のもって生まれた使命を実感するような体験をしてみたい気がする。こうした感覚がある限り私はけっして年をとらない。それは老いて何者かになってしまうということがないからだ。
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