№2145 北朝鮮
弱いくせに・・・・
北朝鮮は核実験をやったり,ロケット打ち上げたり,強烈な悪口を投げつけたり、火の海にしてやるとか、捨て身の言動には辟易してしまう。本気で戦争すれば、北朝鮮など1日で滅んでしまうかもしれないのに。吠えてるだけだとみんな思っている。きっと、金正恩さんだって、そう思っているだろう。
弱くても気勢を吐かねばならないときがあります
この北朝鮮の瀬戸際外交だが、弁護士にとってはとても勉強になる。いろいろな事件の中には勝ち目がない事件もある。契約書があるとか、証人を取られているとか、そもそもこっちの対応が悪すぎるとか、法律的な力関係から言えば、弱すぎるという案件もある。
しかし、弁護士はけっして弱音を吐かない。私もそうかもしれないが、痛いところを突かれるても、何か怒ってその場をごまかしてしまおうという弁護士もいる。もちろん、怒ろうがわめこうが弱いものは弱いので弁護士、裁判官など法律専門家が交えた会議の場ではそんな茶番は通用しない。
弱くても、吠え続けると利益になるときがあります
そうは言っても、チキンレースに持ち込むことによって、ある程度の実利を得ることはできる。例えば、徹底的に強気に出続けることによって、相手の依頼者が疲れてしまい、適当なところで早く終わってほしいと思うようになったりする。根競べですね。
「北朝鮮だって、負けるとわかっていても、がんがん吠えて、ぎりぎりまで粘って、援助をもらうでしょう。それと同じです。先に疲れた者が負けるんです。」
という具合だ。
瀬戸際外交は、プライドを捨てないと成り立ちません
瀬戸際外交で実利を得るためには、プライドを捨てなければならない。つまり、変わり身の早さが最も重要だ。負け筋であろうがなんであろうが、表向きは強気でやり続ける。でも本当に戦争になってしまっては身もふたもないので、相手が伸び切ったと思った瞬間に、それまでのプライドも何もかも捨てて、直ちに握手することが大切だ。
これも依頼者にはわかりやすいたとえとなる。
「本気で戦争したら負けちゃうんですよ。あるときさっと変わることができるから北朝鮮の瀬戸際外交は成り立っているんです。威張っていろいろ言ってるようですけど、瀬戸際外交の神髄はプライドを捨てた変わり身の早さにあるんですよ。」
と説明すると案外納得してもらえる。
いろいろ、物議を醸しだしている北朝鮮だが、それなり勉強になっている。