№2124 顧客生涯価値(LTV)
顧客生涯価値って?
一人のお客さんがどれだけ企業に価値を生み出すかを計算する方法がある。これはLTV(顧客生涯価値)というもので,「顧客がその企業やブランドから離反するまでに貢献する平均利益」と定義されている。
一人のお客さんが、例えば平均3年たつといなくなるなどと統計的な数値から仮定して,その3年間でお客さんがどれだけの利益を生み出してくれるかを計算するのが顧客生涯価値の考え方だ。
顧客生涯価値の範囲でしか顧客対策できない
一人のお客さんが5万円の利益を生み出してくれるとすれば,そのお客さんを獲得するためにいくら費用をかければよいか検討がついてくる。この費用は広告や宣伝,顧客を維持するためのサービス費用などがある。
LTVの計算は簡単なものでは次のような計算で出される。しかし,これでは簡単すぎるという場合はもう少し要素を加えて計算したりしている。
LTV = (平均購買単価)×(年間平均購買頻度)×(粗利率)/(年間離反率)
このLTVの考えは、顧客獲得費用や顧客維持費用をどこに、どれだけかけるか、これらの投資効果があるのかを図る上では重要な指標となっている。当事務所でも、少しやりかたは違うが、こうした考え方でマーケッティング戦略を組み立てている。
ものごとをシンプルにするための道具である
しかし、顧客生涯価値と言っても,本当は正確ではない。いくつもの推定の上に成りたっている。1回きりの人、何回も買ってくれる人、1回にたくさん買ってくれる人、全く買わない人、いろいいろなお客がいるので,本当のところは分からない。
だから,あまり複雑な要素を考えてもあまり意味はない。話をシンプルにして、数字をもとにして緻密に判断する、これがLTVの基本的考え方だ。顧客生涯価値ということばはずいぶん大仰なのだが,こうした予測はシンプルに考えろと言うことが教訓なのだろうと思う。
能力の高い者ほどものごとを単純化させ、しかし、常に根拠をもって判断する。
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