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№1994 苦しい時だからこそ

№1994 苦しい時だからこそ

 「営業の哲学」(高野孝之著)は「できないことに悩む」ことはないという。

 「全ての営業マンは,限られた経営資源の中で営業しています。だから発想を変えて,『会社から与えられたものを最適な形で利用して,最高の結果を出していこう』と考えることが大事になります。」

できないことはいくら考えてもできない。
  事業戦略を考える場合,自分に与えられた資源は何かを考え,その資源から最高の結果を出すことこそが大切だ。「会社から与えられた担当地区が悪いので,成果を出そうにもできない」とか,「競合他社に比べて,自社の商品やサービスの性能が悪いので売れない」とか,どうにもならないことで愚痴を言ったり,落ち込んだりしていても,結局どうにもならない。

これは経営者にも言える。
  私が所属する中小企業家同友会には労使見解というものがあって,経営者の責任を明確にしている。中小企業の経営環境はきびしい。いつも競争にさらされている。しかし,経営者たる者,経営に責任を持たなければならないので,自社の経営不振を外部環境のせいにすることはできない。外部環境が悪くても,経営者は企業の持続性を追求せねばならない。これが労使見解だ。社長は限られ資源から最大限の効果を引き出す努力が必要だ。

社長だけで背負わない。会社はみんで考える。
  かつて,リーマンショックがあり多くの企業が倒産し,あるいは倒産の危機に直面した。倒産の危機を乗り切った企業の中には,社員に経営の事情一切を明らかにし,会社の危機を正確に伝えた。その上で,何をなすべきか話し合ったのだ。社長は自分一人で解決しなかった。社長は問題提起をし,解決の案を示したが,幹部や社員達とともに話し合い解決していった。

  苦しい外部環境の中,限られた状況下で社員達が動き出し,それが社長の気持ちを支えていったことは言うまでも無い。


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