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№1980 老子

№1980 老子

 最近、睡眠方法として史記列伝を読み始めている。

 史記は中国前漢武帝の時代の歴史書だ。「本紀」「表」「書」「世家」「列伝」の5部からなる。「列伝」は古今の人物の評価を並べている部分で、大王あり、思想家あり、商人あり、時には無頼の徒まで記録しておもしろい。読むのは今度で3回目になる。

 最初の部分で老子を紹介している。
 老子道教の始祖で、今でも中国各地には道教のお寺がある。道教の理想は壺中の天地ようなもので、「無為自然」が根本にある。余計な世事に煩わされず、天命のなすがままに自然に生きるというところか。これは仏教にもこんな思想があり、東洋の発送なんでしょうね。

 ヘッセはシッダールタという小説を書いているが、ブッダが大河の流れを見ている様子が描かれていたように思う。孔子も大河を前に涙している。「天」という人ではあがらうことができない大きな流れを感じた時に大きな感動があるのだろう。
 
 老子理想社会は「小国寡民」ということらしい。小さな国で人々が平和に暮らす社会だ。

  民衆は文字を用いず縄の結び目を通信に使う程度で充分足り、料理も衣服も住居も自給自足で賄い、それを楽しむ社会であるという。隣の国との関係は、せいぜい鶏や犬の鳴き声がかすかに聞こえる程度の距離ながら、一生の中で往来する機会なども無いという(Wikiより)。

 こんな社会は現代社会ではあり得ないが、小さなコミュニティが大切にされる社会は依然理想社会だろうと思う。
 私たちの周辺には豊かな自然が広がり、多様な生物相が存在する。人々は顔見知りで交流し、子供たちが路地で遊んでいる。人々の生活は歩いて用がたせ、ごみも出さず、無駄なものは何一つ無く、エネルギーも自給する。

 コミュニティは相互にインターネットや公共交通機関で連結し、物流も完備していく。都市は工業地帯など適切に配置され工業地帯の中にあっても緑と水が豊かな場所がいくつもある。緑地は相互に回廊のように繋がれ都市の中に緑のネットワークが存在する。こういう社会もいいよね。

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