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№1916 インターネット社会で勝者とは何者であるか?

№1916 インターネット社会で勝者とは何者であるか?

 IOT、「モノのインターネット」の定義は難しい。

 世の中にいるいろいろな人々、いろいろなモノに情報発信する端末が存在して、それがインターネットを通じて集約され処理される社会だ。集約される場所は「クラウド」というコンピュータということになる。

 人間の体にたとえるならば、インターネットが神経のような役目を果たし、皮膚も含めた人の感覚器官部分から発せされた情報が中枢神経で処理されるようなものだ。人の感覚器から発せられた情報は何も大脳や小脳、脊髄で処理さればかりではない、個々の臓器が独自性をもって処理する場合がある。要するに処理の役割分担が明確になっている。本当に生物の進化とはすごい。

 モノのインターネットは始まったばかりでこの有機的な関係は小さなレベルかもしれない。しかし、GEではこんな光景がもう出現しているのだそうだ。

「『やあマーティ。僕らこうやって動くほうが効率的だよ!』。米デトロイト郊外のゼネラル・モーターズ(GM)の工場。フロントガラスを組み付けたり車体を溶接したりしているロボットが続々と話しかけてくる。消費電力を少なく、組み立て時間をもっと短く――。人工知能(AI)を備え自らカイゼンのアイデアをひねり出す。」日経 2017/2/1 

 工場内ばかりではない。工場と工場、物流とが相互につながり最適化を図ろうとしているのは当たり前になりつつある。

 こういう世界で誰が主役を担うか明らかだ。
 それはマネジメントの中枢を担っている者が主役となる。たとえば、グーグルとかアップルとかプラットフォームと呼ばれる情報の集約点を運営する主催者のもとに富が集中する。グローバルに集約している会社ばかりではない。楽天だって、さらに小さなレベルでも集約点は存在する。

 たとえば、中小企業だって相互に関連しながら大企業と取引したりする。小売業でも支持してくれる消費者が存在し、小売業がいくつか協力しながら販売したりしている。そこで、関係企業や消費者をうまく相互に連携させマネジメントに成功した企業が成功する。

 こうした情報のマネジメントの主導権を握るのはIT関係の企業とは限らない。物を作る側が主導権を持つこともある。重要なのはマネジメントツールを獲得し、マネジメント能力を持つ者が勝利する。「モノのインターネット」と呼ばれるとりわけ濃密な社会ではそれに合わせた取り組みが必要となる。

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