№1895 熟しすぎた果実を高価で売る
舞台は投資ファンドを最高責任者を勤める青年が経済系記者をめざす女子大生に事業の極意を伝えている場面だ。
彼は女子大生にある笑い話を伝える。
「業界に入りたての新人に対して、先輩が熟しすぎている市場価値を失いつつある果実をどうやって売る?」と聞いた。
彼はちょっと考えて答えた。
「按市场价打折处理掉(市場価値を考慮して値引きして売り切ります。)」
しかし「前辈瑶瑶头」(先輩は首を振った)
彼は果物ナイフを取り出し、熟した果実の皮をむき、身を切り、きれいな容器にそれを持ったのだ。そして、新人に対して言った。
「これでどうだ。数十倍の価格で売り出せる。」
付加価値はこんなところがある。こういう比喩はいかにも中国人らしい。中国人は商人的気質が強い。腐りかけている果実でも手を入れて仕掛け、勝負に出ること、こういう勝負に躊躇がない点が中国人の特徴であるような気がする。
安値で売れば確実に売れただろうが、むしろ華やかに仕掛けて高値で勝負に出るということの方が商売としては楽しいし、勝負に出た方が利益を確実に取る上では正しいのかもしれない。
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