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№1859 なぜプラットフォームが大切か?

№1859 なぜプラットフォームが大切か?

 プラットフォームは多くの人や企業の出会いの場を提供することによって利益を得るシステムだ。
 iPhonが登場した2007年ころはノキアサムスンモトローラなどが圧倒していたが、2015年には携帯電話市場の前利益の92%を獲得して一人勝ち状態になったそうだ。その利益の源泉はプラットフォームということになる。

 私たち中小企業はプラットフォームを利用してどうやって事業を展開するというユーザー側の視点が求められる。

 楽天への出店で成功している事業者も少ないし、弁護士などはウェブサイトの宣伝を大いに利用している。食べログやクックパットも利用されている。ユーザーとしての中小企業はプラットフォームを習熟することによって、自社の宣伝媒体をどうするかを考えることになるだろう。

 さらに、プラットフォームをめぐる議論に参加することも大切だ。議論に参加するとは大げさだが、世の中でどのように議論されているかを知ることは意味あることのように思う。

 たとえば、プラットフォームを構築する上で「つくり手と買い手のネットワークこそが主な資産」という考え方がある。利用者に情報を公開し、利用者が参加できる双方向の創造性が求められる。これなどはイノベーションを生み出すための新しい発想だ。

 共同する世界では単につながるだけでは共同する関係は生まれない。提供する側に相手や他社にとってまねできない価値あるものがないと意味が無くなる。プラットフォームでの議論はイノベーションのあり方に関わるテーマや実例も提供する。

 プラットフォームにかかわる議論は、なんだかはやりのようで、意味なく横文字を使うという面もあるが、現代的におもしろいところも多い。自分の商売とは関係ないと思っていても、頭を時代にあわせた柔軟性をもたらす点でも意味あることだ。