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№1610 子どもが次から次への生まれてしまって大変。

№1610 子どもが次から次への生まれてしまって大変。

 我が事務所は女性職員が多い。若い頃から働いていてもらい,やがて結婚,最近では子どもが次から次へと生まれている。当然,産休,育休はある。その間のやりくりは経営者としては本当に頭の痛い話だ。

 しかし,それはそれ,女性が立派にキャリアを重ね,会社にも社会にも貢献していただくというのが経営者の立場だ。法律がそうなっているのだから逃れられないことだ。最近マタニティハラスメント,略してマタハラという言葉があるが,最高裁も妊娠,出産を理由にした降格を違法であると判断した。

 ともかく,私としては出産,育児への配慮は経営者として逃れられない運命だと覚悟を決め対応している。そして,どうせ逃れられない運命ならば,その運命に立ち向かい,逆用し,職場の改善や会社の業績アップにつなげていくのが中小企業経営者のしたたかさということではないだろうか。

 というので,私の場合,全職員の会議で「当事務所は女性が生涯働ける職場にしたいと思っている」とか,「妊娠,出産,子育てに取り組む女性のために職場が一丸となって配慮しよう」とか,「○○さん,つらいことや困ったことがあったらすぐに言ってくださいね。」とかいろいろい言っている。

 中小企業の場合,人一人の比重はとても大きい。一人の職員に感謝して貰えれば,その影響はすぐに他の職員に伝わる。子育てにかぎらず,社員の難しい問題にとりくんでくれる職場と宣言することは他の社員にも励みになるはずだ。それに,産休,育休中はどうしても他の職員にしわ寄せが行く。この職員に対しても事務所は必ず配慮してくれるという信頼を得ることも必要なことだ。

 これも本当に感謝されているか,みんなの役立っているかどうか分からないが,役立つものと信じるしかないと社長の強みは発揮できない。わが社ではそのうち,名古屋E&J法律事務所「子供会」でも作ろうかと思っている。