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№1560 湯たんぽ

№1560 湯たんぽ

 湯たんぽの季節がやってきた。湯たんぽ言えばトタン製のだんだんがついたものと決まっているが,最近はそうではない。我が家の湯たんぽはプラスチック製だ。年をとってきたせいか最近は私には湯たんぽが欠かせない。
 
 湯たんぽは「湯湯婆」と書く。.室町の時代からあったらしい。江戸時代には普通にあって,徳川家康の湯たんぽや徳川家光の湯たんぽなんかもある。昔はアルミなんてなかったので陶器製や木製だったようだ。

 湯たんぽは「湯湯婆」と書く。中国語では「湯婆子」と呼んでいる。本当は「湯婆:たんぽ」が正しくて,日本では意味が分からなかったものだからいつのまにか「湯:ゆ」を頭につけたのでしょう。

 「婆」おかあさんやおばさんの意味だ。母の暖かさといえばそうかもしれない。子どもの頃,私の母は湯たんぽを入れてくれた。布団が暖かくてうれしかったものだ。

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  家康の湯たんぽ「「桑木地葵紋散 筒絵湯婆 」          中国「百度」で紹介されていた湯たんぽ  

 中国語では湯たんぽは「錫夫人」とも書く。中国では陶器製の外に錫でできたものもあったのだろう。夫人は妻のことだ。こっちの方がいいな。若い娘が暖めてくれたというような意味があるともっといいですけどね。

 湯たんぽについては,中国では宋代の黄庭堅の詩に出てくる。中国語なのでよくわからない。
 こんな詩がある。

 小姬暖足卧,或能起心兵。
 千金买脚婆,夜夜睡天明

 意味がよくわからないが,女の子が足を温めてくれて寝てくれても心が落ち着かない。千金で湯たんぽを買い,翌朝までよく寝たほうがいい,というような意味かな。さっぱり分からない。「脚婆」が湯たんぽのことだ。

 黄さんはよほど湯たんぽが好きだったようでこんな詩もある。

  脚婆原不食,缠裹一衲足。
  天日更倾泻,颒面有余燠。

 これもよく分からないが,湯たんぽには食べ物はいらない。ひとまといの衣服をまとえば十分だ。翌日には余ったお湯で顔が洗える,という意味かな。

  紅楼夢にも湯たんぽは出てくるぞ。

 日本の湯たんぽはこちらが詳しい