良薬は口に苦い。我が国古来の薬,百草丸は本当に苦い。
余りに苦いので口に入れたら一気に飲む,というのが普通の人の飲み方だ。
しかし,最近百草丸を一粒か二粒ほど,口にくわえている。
それが,めちゃくちゃ苦くて,良薬は口に苦いととつくづく思う。
この苦さがまたよいのだ。余りにも苦いので強い刺激になって,苦さがだんだん心地よくなる。苦いのをがまんしているとなんだか自分が聖者になったような気持ちになっていくる。この苦さが,この我慢が,限りなく心地よくなってしまうのだから恐ろしい。
少なくとも目はさめるな。