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No.1545 京都の町から

№1545 京都の町から

   紅葉も終わりかけの京都で観光客も多い。
当事務所は京都に支店を出そうかと考えている。それは,私が京都と縁が深いからだ。事業を拡大するときにどうしても自分の慣れ親しんでいるところが念頭に浮かんでしまう。

 どんな事業でもそうだが,進出にあたって自社の強みは何か,自社の顧客は誰か,自社の強みと顧客とをつなぐ媒体は何か,という3要件は必須の検討項目だ。この3つがあってどんな商売でも成り立つ。どれが欠けても事業はうまくいかないのは当たり前のことだ。

 京都は京都大学立命館大学同志社大学と弁護士など法曹を排出する大学がいくつかある。京都の町は住みやすいので大学を出て京都に住んでしまう弁護士はけっこう多い。京都の主な産業は観光であって,名古屋や大阪のように製造業は少ない。伝統産業はあるが全体としては衰退している。それに,京都人には独特の文化があってわかりにくいところがある。

 しかし,京都は意外に庶民的な町だ。人情も厚いところがり,信頼して貰えればずいぶん信頼してくれる。大学など学問に対する尊敬もある。伝統文化を武器に事業を展開しようとしている業者も少なくない。生協や地域的な運動も盛んである種の「正しさ」に対する尊敬もある。こうした京都の生活者の特徴を考慮した事業展開は可能なような気もする。

 京都には京都大学立命館大学など我が国でも重要な大学が存在する。こうした研究機関との連携を図ることができれば京都に事務所を持つ価値はある。法律事務所と研究機関というのはピンと来ないかも知れないが,本当はかなりメリットがある。