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№1470 優雅な人生

№1470 優雅な人生

 私の知人は大手企業を辞めてしまいカメラマンになった。そしてツバルの人たちの写真を撮り続けている。

 ツバルは南太平洋に浮かび島国で,サンゴでできた小さな島でなりたっている。地球温暖化によって海が膨張してしまい海面は徐々に上昇しつつある。嵐も大型化している。サンゴでできた地面は海面すれすれまでしかない。サンゴ礁でできた国ツバルは地球温暖化によりだんたんと小さくなり,このままま何もなければツバルの国はなくなってしまう。

 知人はルバル・オーバービューというNGOを立ち上げ,やがてツバル人たちが環境難民と化し,国を失うことを世界に訴えている。地球温暖化は文明による大量生産,大量消費社会が生んだ怪物だ。産業革命以来,先進国は化石燃料を燃やし続けて文明を発展させてきた。貪欲な資本はついに大気のバランスさえも崩し始めつつある。

 大気の消費の恩恵は先進国の人たちに,CO2排出の最初のつけはツバルの人たちに与えられる。これは不正義ではないか。私たちの生活はしばしば誰かのつけの上に成り立っている。それは私たちの力だけではどうにもならないところもあるが,どうにかなるところもある。どうにかなるところで,私は何か責任を果たしたい気持ちでいる。

 知人のカメラマンは鹿児島に住みつつツバルの人たちのために奮闘しているのだが,鹿児島では稲を作り,みつばちにも挑戦している。なんと優雅な話ではないか。

   ツバルオーバービュー → http://www.tuvalu-overview.tv/