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№1440  妻と二人で

№1440  妻と二人で

 松本市,扉温泉,妻と二人で明神館に行ってきた。私たちは明神館がお気に入りの温泉で,毎年のように出かける。いつもは子供達のうちの誰かがくっついてくるのだが,今回は夫婦二人だけの旅行だ。

 今回の旅行の目的は写真の整理だ。
 私たちの若い頃は写真と言えばネガから起こして画像にするため,けっこう手間がかかる。写真代もバカにならないので一枚一枚を大切にした。あまり,無駄にとることはなかった。

 しかし,今は違う。
 デジタルで撮影し,電子データとして画像は保存される。いつでも消せるし,保存にも手間もスペースもかけないのでどんどんとってしまう。母親同士,友達どうし写真も簡単に交換する。おかげで,子供の写真は大量となり,整理されないまま放置されてしまう。

 これではいけないというので,たまりにたまった写真を明神館に持ち込み,夫婦でこもって写真を整理していった。

 子供がだんだんと大きくなり,やがて大学生となっていった。顔もずいぶん変わっている。整理されない写真を見ると,遠い昔の記憶がよみがえってきてなんだか切ない。まだ20代だった妻と赤ちゃんだった長男ひーちゃんの写真,小さな子供達と妻の4人の写真,小学生の次男なーちゃんの写真からは声変わり前の声も聞こえてくるようだった。

 私は本当はそういうセンチメンタリズムがいやで,いつも過去の写真の見ないようにしている。自分の写真もなるべく撮らない。でも,私たち夫婦の結婚という始まり(ちょっと前のことだと思っていた),子供達の成長,いろいろ見ているとよくやってきたとなんだか褒めてやりたくなる。

 明神館ではいつものように夫婦で散歩し,おしゃれなお風呂を楽しみ,ちょっと贅沢な夕食を食べた。子供達と私たちは「LINE」でつながり,夕食が写真でアップされた。

 扉温泉では,夜,ハクビシンのつがいがライトアップされた森の中をゆったりと通り過ぎていった。昼,シマリスが散歩する私たちの前を通り過ぎた。6月の森は豊かで多くの樹木に花が咲き,木の実ができかけていた。