№1397 ハンコのあれこれ
ハンコというのは日本や中国など独特の風習だ。東アジアでは王の印は王位継承の証だった。欧米などはサインばかりでハンコはない。日本ではハンコを押すのが通常であるため契約書にハンコがないと成立していないとみなされることがある。
しかし,覚書きなどハンコが無くても契約成立とされる場合もある。要するにハンコが重要では無くて,正確に合意したかどうかという点が大切なことだ。なお,印紙などは納税の問題なので,印紙があろうがなかろうが契約成立には影響しない。
認印,銀行印,実印と印の種類もいろいろがあるが,基本的には機能は変わりない。ただ,個人印が押してあると,会社として判を押したのか,個人として判を押したのか分からないときがある。「500万円お借りします。」として認印が押してあると契約書から判断できないことある。
契約書に判を押す場合,署名して押印するが,これは契約の成立を証明する印だ。この他にも契約書にはいろいろな印が現れる。
契印・・・複数の契約書が同一機会に作成されたことを示す印だ。
割印と言ってしまうこともある。
割印・・・複数ページにわたる契約書の場合,一体を証明するために押す。
捨印・・・修正する権限を相手に与えるための印。
相手が信頼できない場合は好ましくない。
訂正印・・法律文書を訂正するときに使用する。
昔はかなり厳格だった。削○字,加○字と欄外に字数まで記載した。
消印・・・これは切手など無効にするための印だ。