ちょっとだけ ビジネス戦略用語「メタナショナル」
今回は「今日から即使える 『最強ビジネス戦略51』」(朝日新聞出版社)とは関係ありません。
2001年ドーズ(Doz et al.)はメタナショナル企業というものを提唱した。これは専門知識を自国ばかりでなく世界のかけ離れた場所からも獲得してイノベーションを実現しようという企業のスタイルだ。これは先進国ばかりでなく途上国においもて存在する知識を獲得するという意味を含んでいる。
たとえば携帯電話端末のノキアはフィンファンドの企業であるが世界有数のシェアを持つ。自国での経営資源は乏しかったが世界から様々な知識,情報を獲得し,世界の市場を相手にすることで自社を世界企業に発展させた。
専門知識が世界中に散らばっているような業種では中小企業でもこうした発想は役立つ。
特に最近のようにインターネットが発達した現在ではアクセスしようと思えば世界のあらゆる場所とコンタクトがとれることになるだろう。イタリアのあるメッキ会社は,南米の雨に強い塗料が必要との情報を獲得して,自社及び関連ネットワーク企業で開発し,それをEUの自動車会社に売り込んで成功を収めたという。