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№1235 妻の誕生日

№1235 妻の誕生日
 3日前、妻と大げんかをした。大きなけんかは久しぶりだ。妻は怒りに声が震えていた。感情の高ぶった妻を見ていると、それだけで何だかすまない気持ちになる。次男なーちゃんも「とうさんが悪いな」などと偉そうに言う。よけいなお世話だ。しかし、確かにとうさんが悪いかな。

 ともかく、とうさんは謝らない。しかし、謝らないと膠着状態が続いてしまう。とても気まずい。膠着状態になればとうさんの負けという、籠橋家のルールがある。

 なんとか打開策はないものかと思っていたところ、今日、9月5日はかあさんの誕生日ではないか。これは降伏するチャンスだ。ベトナム戦争だってクリスマスの時には休戦した。おめでたいことがあれば休戦だ。

 というので、昨日はミスタードーナッツによってドーナッツを6つ買ってきた。「おみやげだよ」とさりげなく言う。「6つも買ってきたら太るわよ。」「そうだなあ。」と会話のきっかけができる。「あしたはどうしようか。」、「あした?」、「あしただろう。」、「そうね。あしたね。」。ここで妻の誕生日の話題になってくる。こうなってくるとお誕生日休戦の交渉に入っていく。

 そして、今日。もちろん早く帰らなければならない。帰りに花屋により「花束をください。」「バラがいいね。黄色いの。」などと慣れない買い物をして歩いて帰る。家に帰り、昨日と同じように「おみやげだよ」とさりげなく言う。「今日はなんなの」といよいよお誕生日休戦の始まりだ。「きれいなバラ。ありがとう。」と妻が言う。

 妻の誕生日のおかげで休戦は無事終わり、そのまま停戦となり、たぶん明日は終戦だろう。