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№1175 独創性は自然科学に学べ

№1175 独創性は自然科学に学べ
 事業者は常にイノベーションが求められる。イノベーションには「それまでにない発想」という要素がある。例えば、そのような独創性は自然科学の中でよく生まれてくる。私は子供たちにもブルーバックスとか、岩波新書とか科学の入門書を読むようにいっている。文系の私でも科学的アイディアの創造は必要なことだ

1. 生物の分野
 例えば、進化は単純に弱肉強食で説明されていた。実際にはむしろ環境に適応した者が生き残るという考え方が進化の原点となった。さらに、「自己の遺伝子をいかに効率よく後生にに残すか。」という活気的アイディアが生まれ、生態学や生物学のイノベーションが付け加わった。これは、「生き残る」ということはどういうことかを突き詰めた結果だ。

 恐竜はは虫類であるというのが大昔の考えだった。イグアノドンが発見された時はトカゲのようだったし、私の子供の頃の恐竜の絵もトカゲのようだった。しかし、恐竜の一部はさらに鳥に進化したと考えられるようになり、逆に恐竜は鳥に似て描かれるようになった。恐竜→は虫類類似、恐竜→鳥類類似、というイノベーションが存在する。

2. 物理学の分野
 ご存じ、相対性理論は独創性の宝庫だ。私達のようなシロウトでもわくわくさせる。

 例えば、「空間は実在する。」「エネルギーと質量は同じだ。」「光の速度は一定である。」「速度が速ければ速いほど時間は遅くなる。」とかいったアインシュタインの言葉は聞くだけでもわくわくする。空間を単なる座標ととらえず、実在する「場」としたのもこんな発想があるのだと驚いてしまう。

 量子力学の分野も何だか変だ。原子を原子核と電子に分解したり、電子が遊離してしまうとかそういった初歩的?なことでもとんでもない発想だと思う。まして、光が波でもあり、粒であるとか、不確定性原理のように位置と運動量とが不確定で、それが現実を説明するというとなるととんでもない発想なのだなと思ってしまう。

3. 独創性の源泉
 自然科学のアイディアは常に法則や原理が存在して、そこから演繹すると必然的に次の議論が生まれてくるというようなところから独創性が生まれてくる。

 あるいはある種の事実を直視すると、どうしても世の中はこのようにしか説明できないというところからイノベーションが生まれてくるように思う。星雲など宇宙を観察すると、泡のような構造になっている、その泡の構造を宇宙全体を支配する重力で説明するというような話を聞くと、自然科学者というのはたいしたものだと思ってしまう。