№1184 人を生かす質問の方法
シャインの教科書にはこうしたプロセスコンサルテーションの手法として、質問の方法もいくつか紹介している。その中に「評価的質問」という考え方がある。
シャインは言う。
問題意識がある場合、問題に焦点を当てることにより、「われわれは不利で、否定的で、改善しなければならないという観点で考えることになってしまいがちだ。」
「もっと肯定的に、成長している観点で考え、うまく機能していることは何か、どのような理想をわれわれは達成しようとしているのか、そして将来に対してどのような展望を持っているのかということに焦点を当てる方が有益であることが多い。」
シャインの教科書をもとに私なりに質問事項をまとめてみるとこんなところになると思う。
あなたの問題と思っていることはなんでしょうか?
あなたが求めているのは本当のことは何でしょうか?
あなたの職場で現実にうまくいっている部分はありませんか?
現実にうまく行っていると思うのはなぜでしょうか?
うまく行っていない部分に比較してどこが違うのでしょうか?
うまく行っていないセクションについては、うまく行っている部分を学んでもらい、うまくいっている部分についてはさらに発展できるよう働きかけてはどうでしょうか?
シャインの教科書では具体例としてセクハラ教育の例が示されていた。社内コンサルを担当している女性がセクハラ教育を実施したところうまくいかなかった。シャイン先生は彼女に社内でうまく言っている例を見つけ出し、どこがうまくいっているかを社員に言わせるようにしたらどうだとアドバイスした。彼女はそれを実行してコンサルの新しい手法を手に入れたという。わかりやすい例ですね。