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№1163 ソースコードの保護

№1163 ソースコードの保護

 様々な機械がコンピュータによって動かされているが、そのコンピュータを動かすプログラムはまずソースコードと呼ばれる人の手によって記述されるプログラムが作成され、その後、特定のソフトウェアを利用して、人が記述した内容をコンピュータが理解できる形式、機械語に変換されてから利用される。

 今日ではコンピュータ機能が発達して高度に複雑化し、機械語そのものを人間の手で新たに創造したり、読み解いたりすることは不可能であると言われている。コンピュータの作動内容を理解する為には、人の手によって作成されるソースコードが不可欠である。一旦作成されたプログラムに対して保守点検を実施するためにはソースコードなくしてはできない。

 そのため、ソースコードはコンピュータプログラムの核心部分となっている。ソースコードを非公開として自社に保持し、顧客にはソースコードから作成された「機械語」になったプログラムを引き渡す(複製の許諾)のが通常だろう。ソースコードが保持されている限り、顧客は保守、点検さらにはバージョンアップに際して開発会社に頼らざる得ない。一旦作成されたプログラムに対して、顧客は保守、点検、バージョンアップの注文を続けることになるのである。

 このようにソースコードの非公開はコンピュータソフト開発業者にとって死命を制する問題であると言える。このソースコード保全に関する法的課題を整理すると次のようになる。

1. 企業秘密としての保護
  ソースコードが秘密情報として保護に値することは争いはないし、社員もそれなりに熟知している。しかし、秘密情報も秘密情報として区別され、管理されていなければ保護に対象とならない。自由にコピーができたり、ファイルにアクセスできたりできる状態ではだめだ。また、秘密情報の管理について体制を作り、日常的な社員教育も必要となる。

2. 著作権として保護
  コンピュータプログラムの場合、一応著作権の対象となる(著作権法2条1項10号の2)。著作権はアイディアそのものを保護するものではない。複数の命令から作成者の個性が表現される様なものでなければならないが、これはとても難しい問題をはらんでいる。そのため、著作権の保護だけでは限界があるため、ソフトウェア作成契約の中で実質的に著作権と同様の保護をはかる必要がある。



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