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ちょっとだけ ビジネス戦略「絶対優位の戦略」

ちょっとだけ ビジネス戦略「絶対優位の戦略

 「今日から即使える 『最強ビジネス戦略51』」(朝日新聞出版社)を毎日1つ読み始めた。「要点だけ」と銘打ち,2ページで1論点,寝る前の3分,1論点はあっという間に読める。できるだけ紹介したい。要点のさらに要点だから,いいかげんかな。

相手がいずれの戦略を選ぼうとも、自分にとって最も有利な戦略を「絶対優位の戦略」と呼ぶのだそうだ。これは、ライバルがいかなる戦略をとろうと自社にとって有利に展開するような場合になる。ライバルも同じように自社にとって絶対優位な地位を獲得する戦略を選ぶことになる。

こうして、お互いが常に「絶対優位」を選択していくとき、最後にはある種の均衡に達する。各ゲーマーが常に絶対優位を選択するので、お互いに動かない状態になってしまう。これを「ナッシュの均衡」と呼ぶのだそうだ。これは1950年にジョン・フォーブス・ナッシュが発表した論文にあったもので、そこから名付けられた。

一番変なのは、各ゲーマーが絶対優位の戦略にたって、ついに均衡に至った場合、実はゲーム開始前よりみんな損をしているということがあるという点だ。つまり、みんな安売りが「絶対優位の戦略」として選択した場合、みんな安売りになる。そして最後は安売り状態で「ナッシュの均衡」が生じる。みんな安く売っているので、ゲーマー全体としては売上は減ってしまうことになる。

 秩序のない競争は事業の劣化を招くというところか。なんだかイソップの童話のようだ。