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№1153 知的財産に関する交渉について

№1153 知的財産に関する交渉について
 知的財産の四大権利は特許、登録商標著作権、意匠となっている。これらに関する問題が起こると、たいていの場合、弁理士から内容証明郵便が送られ、侵害物の販売などを直ちに中止すること、侵害物を破棄することなどが求められる。

 その上、放置すれば損害賠償請求するなどといった内容が記載される。これらに普通は○月○日までに実施するよう求めてくる。しかし、実際問題として訴訟に発展することは少ないと思う。

 例えば、意匠権違反についてどごが違反か明らかにするよう弁理士に求めても、それは「訴訟の場において明らかにする。」などと言って、けっして明らかにしようとしない。ではすぐ裁判するかと言えばそうでもなく、「大人の解決はできないか」等と言って和解を求めてきたりする。

 「バカなことを言うな。裁判が恐くて弁護士をやってられるか。」などと言いたいのだが簡単ではない。

 確かに侵害だと主張する方は言うだけで、負けても何も失うものはない。逆に言われた方はその後の裁判費用、てまひま、敗訴のリスクを背負うためにどうしても立場が弱い。手の内を明かさない戦略は正しいと言えば正しいが、卑怯なことこの上ない。依頼者はたいてい腹を立てることになる。

 こういう交渉については、まずはこちらも弁理士と打ち合わせる必要がある。知的財産に関する判断は基本的には特許庁の領域に属することになる。裁判例は確かにあるのだが、全てを網羅しているわけではない。微妙な話になるとどうしても弁理士に頼らざる得ない。

 一応、調べ上げて、ほぼ負けると踏めば、直ちに和解だ。負けてもたいした損害にならないと思ったり、だいたい勝てるなと思えば強気で押していくことになる。私の経験では大部分はいいかげんなことがけっこう多く、強気で出るとそのまま相手は黙ってしまい、何も言わないまま消えていくことになる。

 これは価値観にかかわるが、基本的には押していくのが正しいだろう。北朝鮮瀬戸際外交を進めて少しずつアメリカから譲歩を勝ちとるところに似て無くはない。ちょっと、例が悪かったかな。