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№1150 とうとうたらりとうたらり

№1150 とうとうたらりとうたらり
 前から「とうとうたらりとうたらり」という言葉が気になっていた。

 時は永正十四年(1517年)、斎藤道三が油売りのころ、口上を入れながら大道で油を売った。油を糸のように垂らして永楽銭の四角い穴に通し、少しでもそれれば銭はいらない。

「『マスは天竺須弥の山、あぶらは補陀落那智の滝、とうとうたらり、とうたらり、仏天からしたたり落つるおん油は、永楽善智の穴を通り、やがては灯となり、無明なる、人の世照らす灯明りの・・・』ぴたり!と最後の一滴が壷におさまった。」【司馬遼太郎の「国盗り物語」より】


 謡曲「翁」
 翁は能にして能にあらずといわれ、一種の神事として極めて厳粛且つ儀式性の濃い祝祷の舞として古くから重んじられて来た。そこに出てくる。意味は不明なのだそうだ。

 翁  とうとうたらりたらりら。たらりあがりいららりどう。
 地  ちりやたらりたらりら。たらりあがりららりどう
 翁  所千代までおハしませ
 地  我等も千秋さむらハふ
 翁  鶴と亀との齢(よわい)にて
 地  幸(さいわい)心に任(まか)せたり
 翁  とうどうたらりたらりら
 地  ちりやたらりたらりら。たらりあがりららりどう