№910 事務所の朝の様子
うちの事務所は毎月曜日の朝、朝礼を行う。
みんなちょっとだけ早めに来て掃除を行い､会議室に集まって予定を確認する作業だ。
私はだいたい30分ぐらい前に事務所にやってきてみなの様子を見ることにしている。みなせっせとお掃除にとりかかり、「おはようございあす」と声をかけ、安心してみていられるのは頼もしい。
弁護士はちょっと違う。弁護士という職務の性質上、ほとんど管理されていない。朝の掃除もしないですむので時間ぎりぎりに来る。遅れてくる者は決まっていて、かなり厳しく注意しているのだがなかなか直らない。根本的には日常生活のリズムが狂っているのだろう。
いつも、夜遅くまで仕事をしているから朝起きれないということがおこる。夜遅くまで仕事をすることと熱心であることとは別だ。自分のリズムを事務所に合わせることはできないのは仕事のやりくりに問題がある。
ともかく、朝礼が始まると「安心・信頼・迅速」をテーマにスピーチが始まる。毎週弁護士1名、事務員1名が1分から3分のスピーチを行う。日常接する顧客からみて何が必要か気づいたことを簡単に述べるのだ。このスピーチを聞くと、うちのスタッフがよい人たちばかりだと思う。
それは杓子定規の優等生タイプのスピーチではないからだ。誰もが気づかなかったことを述べている。仕事にまじめに取り組むから、自分の体験から出た言葉が出てくる。自分の体験から出た言葉はその人が初めて気づくような内容が多い。
朝礼は15分程度で終わり、仕事を始める。
