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№893 大好評、海外対応セミナー

№893 大好評、海外対応セミナー
 当事務所では中小企業の海外対応のためのセミナーを実施した。中国進出のための実践的な研究会で大好評だった。実例が報告や、大手商社からみて中国には仕事が実際にあるという話はよかったのではないだろうか。

 TPPに対する意見はどうあってもグローバリゼーションは進んでいる。中小企業としては「海外対応」を考えざる得ない状況になっている。とりわけ、昨今の円高、中国の経済発展、それらに対応するかのように大企業の中国進出、部品、部材の海外調達率の上昇からすれば、中小企業経営者に対しては、海外とどう向き合うかは常に考えなければならない課題となっている。

 私はグローバリゼーションによって、中国、アジア市場の「融合化」が進んでいるという点ばかりでなく、中国、東南アジアの中小企業が実力をつけつつある点に対しても非常に危機意識を持っている。最近の中国の中小企業は非常に実力をつけつつあり、機械部品でも日本やEU、米国の大企業に部品を供給するまでになっている。

 日本の技術や信用といった特性も近いうちに特別なものではなくなってしまうかもしれない。そのようなことになる前に、日本の中小企業はアジア市場の中でニッチを獲得して常に競争に勝ち抜くだけの技術革新を続けていかなければならない。

 今回の企画はこうした中で、中小企業の海外進出意欲に応えようというものだ。特に、実際に中国に進出して顧客はいるかという点に力点を置いた。その特徴は次の通り。

① 実際に溶射という特殊技術で中国進出を果たした大阪ウェルディング社長の経験的なお話を伺った。日系企業は日本の中小企業ということで品質、信用に関心を持ち、大企業幹部自ら出向いて発注するということであった。また、溶射以外に部品製造など日本では注文されないような製品の注文もあるという。
② 大企業商社の立場から、中国進出の中小企業に対する需要があるといういうお話を伺った。中国は巨大消費地となり、需要のあるところで生産をするというのが原則だという言葉も印象的だった。
③ 中国東営市経済開発区の職員からも聞き取りを行い、東営市の実情、開発区進出企業に対する協力についてもお話をうかがった。