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№795 犬のうんちを踏んじゃった思い出

№795 犬のうんちを踏んじゃった思い出
 子供の頃、犬のうんちを踏んじゃって、とてもショックを受けた思い出がある。ズックの底にうんちがついて靴の裏をいろいろなものでこすっても黄色い物がなかなかとれない。犬のうんちを踏んで、ぺたぺたとうんちの痕跡がついたりすると友達に見つかってしまいとても辛い目に遭う。

 名古屋地方では、犬のうんちを踏むと「ぶんじょうけ」とレッテルを貼られる。うんちを踏んだことがばれると「ぶんじょうけだ。ぶんじょけだ。」とみんなが騒ぎ出す。うんちを踏んづけた当人は、たしか、「ぶんじょうけ」と叫びながら、友達にタッチすると「ぶんじょうけ」が移ってしまい、我が身は浄化される。

 当然、「タッチ」に対する防衛策があって、それは人差し指と中指を交差させて「かぎ、きった」と叫ぶのだ。どこでどうしてこんなことを覚えたかすっかり忘れたが、ともかくみんな「かぎ、きった」と言い放ち、不浄なものから我が身を守る結界を張ったものだ。

 いつだったか、楳図かずおの「まことちゃん」に「えんがちょ」とう言葉出てきた。関東では「ぶんじょうけ」を「えんがちょ」と呼んでいたらしい。友達の話では「ビビンチョ」と言ってた地方もあったようだ。

 「千と千尋」という映画があって、白龍から呪いの黒虫が出てきて、それを千が踏んづけたとき、ボイラーマンのおっちゃんは「エンガチョ切った。」と叫んでいた。こんなところにもエンガチョが出てくるなんて。

  「カギ、切った!」と言って、不浄から身を守る結界を張る伝統はかなり古そうだ。wikiで「エンガチョ」を調べてみると「13世紀ごろの『平治物語絵詞』には信西の生首を見ている人々が人差し指と中指を交差させている図が確認できる。」とあった。絵を見ると、確かに、生首を見ている観衆が何か手をつかって「カギ」を切っている。