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№442 反対尋問ってこんな風

№442 反対尋問ってこんな風
昨日は4時間半の尋問があってへとへとになりました。

2億3000万円ぐらいかけて工場が建設されたのですが、なんとひどい雨漏りや,床の沈下があったという事例です。床の沈下は工場内の機械の精度を狂わせるためにかなり深刻な問題です。社長は怒りまくって建設会社に2億円ほど損害賠償請求をしました。

被告社員:私どもは工事標準仕様書に従って転圧を行いました。契約書どおりです。
弁護士:現場の土地の状況、地盤の状況を確認しなかったのですか。
社:私どもはあくまで契約書に従って工事をしました。
弁:転圧では土地の状況を確認しながら転圧の回数、転圧のための機械を選んでいくのではないですか。
社:そうです。
弁:土地の状況を確認しないで、どうしてうまく転圧ができるのですか。
社:・・・・・・・(黙っている)
弁:転圧が不足すれば沈下が起こりますね。床の沈下が転圧ではないとどうしていいきれるのですか。
社:もともと田んぼだった土地で、造成のときにきちっと造成しなかったと思います。軟弱地盤が原因です。
弁:あなたはボーリング調査を見ていないと言いました。なぜ、地盤が軟弱だと断言するのですか。根拠はありますか。
社:根拠はありません。

弁:あなたが担当した工事で雨漏りがあったことはありますか。
社:多少はあります。
弁:あなたは現場の写真を見ましたね。あなたの会社はあのような雨漏りが過去にあったのですか。あなたの手がけた事例であのような雨漏りを経験したことはありますか。
社:・・・・・ああいう雨漏りは経験はありません。
弁:かなりひどい雨漏りではありませんか。
社:はい。