名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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№399 事務所長あいさつ 案

№399 事務所長あいさつ 案
 当事務所は1月5日に始まる。午前中は、私が年頭の方針を述べることが慣例になっている。昨年は事務所の理念を述べたが、今年は何を言ったらいいだろうか。

 たまには、なぜ、私が弁護士になったのか、弁護士になって何をしようとしているのか、という個人的なことを言ってもいいんじゃないかと思っている。学生や修習生、若い弁護士たちには、こうしたことを話しているのだが、所員に改めて話したことはない。

 私の今の活動は多分に時代の影響を受けている。小学生の頃に安保闘争があり、中学校のころにはフォークソングが流行した。1960年代は米国では反戦運動が広がり、世界の若者たちが影響を受けた。既存の価値を疑い、新しい者を創造したいという意欲があちらこちらにあった。その余熱が、私の子供の頃にはあった。

 中学校のころ、私たちは人を愛するということはどいうことかを議論したことがあった。自分の心に正直であることはどういうことか話し合った。それはYMCAという特別な環境だったせいか、それとも、フォークソング歌う、友人たちの間の傾向だったのかよく分からない。

 高校時代にはマルクス主義実存主義フランス革命ロシア革命など、いろいろな議論が出ていた。学生の間にあっても同じような議論は存在した。目の前にいる人が救えないでどうして革命なのかなどといった議論もあったように思う。役に立たなければどのような理想も意味がない。

 深刻な失恋を経験して、恋人を愛しきることができなかった自分を恥じた。失ったのものは取り戻せない。自分とは違う人間が自分とは違う気持ちをもって動いていることを理解できなかったのだ。

 弁護士になって、人に頼られ、役立ち、世の中が動いていく実感がを経験するようになった。人の期待に応えられず、申し訳ない気持ちも経験した。弁護士として人に役立ちたいと思って、法律事務所を経営している。世の中がよくなることはその積み重ねだ。私の法律事務所は人々が自由で幸福な人生を送る手助けをするために存在する法律事務所だ。