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№385 お江戸、三美人、笠森お仙

№385 お江戸、三美人、笠森お仙
 みなさま、コペンハーゲンにいます。
 ずっと気になっていた美人に笠森お仙さんがいる。

http://www.geocities.jp/penpen1111/kasamori_osenn.htm

 今を去ること250年前、お江戸は谷中の、笠森稲荷境内、水茶屋「鍵屋」の娘、お仙は評判の美人だった。茶屋と言えば、窮屈な江戸時代にあって、男と女が密会した場所ということらしい。今でも、京都のお茶屋さんといえば、いろいろ遊びを手配してくれるところだし、相撲茶屋も相撲という遊びをあれこれ手配してくれる。

 17歳の頃、お仙さんは鈴木春信の錦絵の題材となった。春信と言えば、当時評判の絵師の一人、彼は笠森お仙のシリーズを手がけ、これが大ヒット。柳屋お藤、蔦屋のおよしと並んで、めでたく、お江戸三美人の一人となったのだ。お仙の評判を聞いて、鍵屋は押すな押すなの大繁盛だった。そんなに評判なら私だって見に行きたい。

 私らの上の世代は天地真理が大好きだった。私の中学校の頃は麻丘めぐみがお姉さんだった。私の親友(ちなみに妻の兄です。)は歩く「明星」と言われたほど、歌謡界に精通しており、河合奈保子が大好きだった。彼の研究室には等身大ポスターが貼ってあり、なんだか気持ちの悪いやつだった。

 私が京大で同人誌を作っていたころ、仲間たちに小泉今日子ことキョンキョンの短い髪を実存主義的だと言い、黒いタートル姿は実存主義ルックだと言っていた。私も十分バカだ。学園祭にキョンキョンが来るというので楽しみにしてたら、人が集まりすぎた。そして、危険だというので「ごめんなさい」という声だけで終わってしまった。「なんだ、バカ野郎」。
 
 ともかく、いったい、美人だから評判なのか、評判だから美人なのか本当のところはよく分からない。笠森お仙さんも鈴木春信がシリーズを手がけなければただの鍵屋の娘で、嫁に行って、子供を産んで、死んでいったのだろう。こうして歴史に残ることもなかった。

 この問題を解決する重大なヒントは、「土用の丑」にある。・・と思う。私が尊敬して止まない平賀源内先生は、夏場の売り上げ不振に悩んだウナギ屋に頼まれて、「本日土用丑の日」を発明した。何のことはない、丑の日の「う」が同じなだけじゃないか。今じゃ「土用の丑」はウナギ屋のかき入れ時だ。

 もう、おわかりだろう、美人はあるレベル以上になると、気の持ち様なのだ。世間が美人だと言えば、スーパー美人になってしまうものだ。でも、吉永小百合は別だ。