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№367 税理士という業態

№367 税理士という業態
 最近税理士さんと交流することが増えている。実は私自身も税理士資格を持っている。
名ばかり税理士になっているが、それでも税理士業務の展開は興味深い。

 税理士の業務は税理士法が定めている(法2条)。それによると、税務代理(行政不服審査や税金訴訟の代理人)、税務書類の作成(申告書の作成など)、税務相談などとなっている。税務関係書類の作成代行もできるとされている。

 日常的には税務書類を作成してもらい、確定申告を代行してもらうというのが会計事務所の役割ということになるだろう。

 しかし、税理士さんの中には非常に「野心的」に取り組んでいる人も多い。会計事務所は日常的に会計を管理し、時には経営に関与する。この役割がさらに発展し、経営コンサルタントとして機能させようというものだ。

 経営というのは総合的なものだから、会計事務所だけではできない。コンサル連合というものを構成する必要が出てくる。たとえば、会計管理を超えて営業分野のコンサルを行うとか、金融分野のコンサルを行うとかいうものもある。さらには、生産管理という分野のコンサルもある。

 税理士さんに限ったわけではないが、こうしたコンサル業の人を見ると、自分を坂本龍馬にたとえる人が多い。かの大龍馬は薩長連合を実現して時代を変えた。同じように、時々に応じて、企業連合を作り上げ、事業を発展させていくという役目を重ねるのだろう。コンサルの役目は事業展開の青写真を作り上げることだ。コンサルの喜びはその青写真に従って世の中が動いていくことにあるだろう。

 私の目から見ても、そうした動きは魅力的だ。
 もっとも、昨今のように企業コンサルがたくさんあると、差別化も重要になる。会計事務所の強みはなんと言っても、企業会計、企業管理を行えることだ。しかし、それだけではだめだ。そういうのはイロハのイだ。さらにどこを「売り」にするかでいろいろ努力しており、そうした努力が刺激的だ。