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№297  エコポイント

№297  エコポイント
 エコポイントは経済的なインセンティブによって世の中の環境をよくしようという手法だ。自由な社会を発展させることと、エコの増進をねらった頭のいい制度だ。

 社会主義計画経済は経済を停滞させ、国を疲弊させたといのはほぼ定着した評価だろう。企業は自由であってこそ経済は発展する。一定の競争があることで技術革新も生まれる。多くの技術革新は中小企業から生まれている。新しい技術をひっさげて起業するフロンティアも多い。

 資本主義、自由主義だからといって、国家がいらないなどというう議論はない。社会全体がよい方向に向かうための国家や自治体のイニシアティブは非常に重要だ。その一つに経済的な手法というのがある。

 これは環境分野で言われることで、規制的手法と対比して言われている。たとえば、NOx、SOx、など有害物質に対しては直接の排出規制が行われている。一定量以上の排出をすると罰せられる。地域ごとに環境基準を設けて、それ以上の排出をさせないためだ。おかげで、世の中の空気はずいぶんきれいになった。

 これとは別に経済的手法というものがある。経済的なインセンティブを与えて産業全体を誘導しようというものだ。身近ではエコポイントがそうだろう。

 あるいは自動車の補助金や税の減免も経済的手法だ。エコカーを買うと税金が免除になったり、補助金が出たりすればみんながそれを買う。みんながそれを買えば企業もそれを作る。企業がエコカー競争をすれば自動車のエコ技術は発達する。中小企業だって、エコ技術を何か提案すると大企業は乗ってくるかもしれない。

 オバマの目指すグリーンニューディールはこれだ。ドイツ、イギリスなどのEU諸国はこれが実に発達してきた。日本は高速道路1000円なんてばかげた政策をとっていますけどね。

 自由な状態において経済を発展させ、あわせてエコを実現する。けっこういいことがい多い。何よりも前向きだ。子供だって、ダメと言われるより、がんばってと言われた方が成長する。