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№295 夫婦で温泉旅行

☆№295 夫婦で温泉旅行
 長男は京都で大学自転車クラブの合宿に行ってしまった。長女はテニスの公式戦も終わり受験勉強まっしぐらで、寝る間も惜しんで勉強している。次男は中三だが、サッカーに余念がない。
 次男のチームは今回県大会に出場して、愛知県3位という好成績を残した。夏は合宿がある。「ナオちゃん、サッカーだけじゃだめだぞ。頭に数学をシュートしなければだめだ。」と言ったら、「シュートがゴールキーパーにブロックされてしまった。」などと訳のわからない反論をしていた。おまはアホか。

 ということで、子供らはみな忙しく、今年の夏は私たち夫婦で温泉旅行ということになった。夏に子供なしでの旅行は、新婚以来のことだ。

 そうは言っても、受験生の娘がいるからそんなには家を空けられない。次男は自力で日常生活はできない。ほっとけば、ゴミの中で生活する。そのため、残念ですが、一泊二日を繰り返すことになりました。

 今回は行ったのは長野県松本市、扉温泉、「明神館」という温泉旅館だ。ここは非常に良くて、何もかも新しい考え方で旅館ができあがっていた。かなり奥まった場所にあるこの旅館だが、差別化のための明確な戦略を持っていた。

 最も、感動したのは当然お風呂だ。窓のないお風呂なのだが、窓がないのは壁がそもそもないからだ。これは露天風呂ということではなく、四角の浴場の崖側の壁を取り去り、あたかも壁全体が一つの絵画か動画のように演出した構造になっている。それは、外でもなく、内でもない中間的な空間だ。

 このような部屋の壁を取り去って、壁の向こう側の景色を室内に取り込み、内でもなく、外でもない、部屋の内側が外の遠くの景色と解け合うような部屋はとてもおもしろい。京都ではよく、円形の窓が開けられていて、外の景色を内側に取り組む構造があるし、お寺などではふすまを開ければ、それば一つの大きな絵のようになるような部屋が存在する。

 3年ほど前にボロブドールに行ったとき、あるレストランで食事をした。そのレストランは白い石でできあがっていた。寺院からは遠く離れていたが、レストランでは窓を大きくとり、その窓には、ジャングルに浮かぶ寺院を眺めることができた。そのときも、白くて、冷たい室内と熱帯雨林に浮かぶ遺跡が作る空間が混じり合い、不思議な感覚にとらわれていた。

 室内と室外との連続、さらに遠い景色との連続は、「部屋」という狭い世界にありながら、限りなく広がる遠い空間を意識する点で、人の自由度が増す。それが、お寺などのように悠久や宇宙を感じさせれば人は限りなく自由になる気がする。

 などと、中学生みたいなことを考えながらお風呂に入っていました。温泉に泊まった後は夏の高山植物が咲き乱れる霧ヶ峰に行き、バカンスを満喫しました。わずか2日でバカンスというのはなんですが、なんだか別世界みたいですね。