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№207 環境コンプライアンス

№207 環境コンプライアンス
 生産者にとってはゴミは無視できない問題だ。生産あるところに廃棄物有り。生きている以上うんこをするように,生産する以上,廃棄物は出る。しかし,廃棄物はもともといらないものだからそれにお金をかけたくない。そのため,つい,この問題におろそかになり,手ひどい目に遭うことがる。

 例えば,三重県の企業「赤福」の場合,余った赤福餅をリサイクルしてしまったために企業存亡の危機を迎えてしまった。余った,あんこはもったいない,もう一度,商品として使おう,これは企業努力だということになる。

 同じく三重県の企業(本社大阪)石原産業も廃棄物でつまづいている。チタン生成過程出る残渣物が処理しきれなくて,「フェロシルト」という名前で山中に捨ててしまった。大規模は不法投棄によって責任者は実刑となり,企業は数十億の費用を負担することになった。

 これでも日本は甘いと言われている。米国では企業が廃棄物の処理を誤ると,行政ばかりか環境保護団体からも訴訟を起こされ,信じられないほどの莫大な負担を負う。そのため,環境コンプライアンスは企業法務の重要な分野の一つである。本当は日本でも重要なのだが,せいぜいISO1400をとる程度だ。