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№175 まちづくりの楽しみ

№175 まちづくりの楽しみ

 まちづくりの活発な地域は,どこも住んでみたくなる。それは,おもしろい人たちが住んでいるからだ。みんな集まって,にぎやかにしている。

 平成18年,いわゆる「まちづくり三法」が改正された。大店立地法都市計画法中心市街地活性化法の三法だが,そのコンセプトは「アクセサビリティ」であるという。市街地に様々な便利な施設ができ,人が集まってくる。都市に必要な機能を集積させた上に,そこに公共交通機関によるアクセスを充実させ,中心市街地を形成していく,老人が歩いて暮らせる町を作ろうというのである。

 わが国の都市政策には民主主義がない。人々が議論をして町を作っていこうなどと言う考えは,為政者には規制の強化と映っていたように思う。しかし,民主主義は文句をいうばかりではない。建設的な議論もそこにはある。守りたい風景,創りたい風景があって,それらの意見を言い合えば,市民の創造性は発揮されるはずだ。
 
 ドイツではBプランという街区ごとに市民の意見をつのって都市計画をつくっていくという徹底した民主的な手続きが用意されている。米国においても都市計画はかなり緻密に組み立てられている。欧米とも都市計画は必ずしも全国一律なものではなく地域の個性にに従って異なる規制となっている。地域活性化にはこうした個性を生かす都市計画が必要だと思う。