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№157 CASE 3-1-3

中小企業法務 №157 CASE 3-1-3

 中小企業白書は統計的な資料がほとんどだ。しかし,コラムが多数有り,各地の企業の実践が報告され,おもしろい。私は,ブログのネタに困ると白書をぱらぱら見るようにしている。今回は2008年中小企業白書CASE 3-1-3から。

 千葉県の株式会社富士屋ホテルはその例だ。事業は倒産の危機にあって,経営コンサルト協議しながら事業再生を進めていった事例が紹介されている。
 いろいろあるが,知らなかった手法もあった。

 ① RRCファンド
   RRCとは整理回収機構だ。不良債権の回収も業務としているが,最近は不良債権としてを買い受けて,その後に企業再建に応じた相談にも乗っている。
 ② 政府系金融機関による一部債務免除とリスケジュール
 ③ 信用保証協会による求償権放棄及び求償先に新規保証(再生計画を示す)。
 ④ 千葉県中小企業再生ファンド

 白書によると,富士やホテルは屋号も改め,新しいコンセプトで経営を開始し,業績を上げているということだ。RRCは事業承継にも利用されていて使い勝手があるかもしれない。