仲間を信頼する
Reinventing Organization 進化型組織は日本ではティール組織として紹介されているが(英治出版)、組織には上部からの統制はなく、自主的運営にまかされている。もし、問題があった場合、「ほかの社員がサボって自分の分担をしっかり果たさないことに気がついた場合」誰もがそれを指摘する。その上で仲間の間で解決する。その解決のプロセスには常に「相手に対する信頼」と「建設的な考え方」が求められる。
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仲間に対する責任感が規律を自ずと生む
このような問題提起する自主的な気風と、解決について前向きであるというためにはいくつかのルールに従った文化的風土を作り上げる必要がある。労働者が仕事に意欲で、自発的である場合に自制心を発揮できると考えて組織文化を作り上げていくことになる。自主性を引き出すことで、仲間に対する責任感が生まれ、仲間に対する責任感から発せられる注意は仲間や組織の健全化や成長を助けるという発想になる。
たとえば、FAVI(ドイツの部品メーカー)はこういう文化を創り上げてきた(ティール組織181頁)。
① 当社の社員はもともと善良な人々だとみなされています。
信頼でき、意欲的で、頼りになり、知的です。
② 幸福感無くして成果はありえません。
幸せになるためにはやる気を出す必要があります。やる気を出すには責任感を持つ必要があります。責任感を持つには、なぜ働くのか、誰のために働くのかを理解し、どのように働くかを自由意志で決めなければなりません。
③ 価値観は現場で作り出されています。
製品を創意工夫して作り出しているのは現場の作業員です。CEOや本社スタッフができるのはせいぜい工場の支援業務であり、最悪の場合はコストが高い邪魔者でしかありません