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№2378 ティール組織におけるリーダーシップ

 ティール組織(英治出版)は職場を小単位に分け、単位が自主的に組織を運営していく。 フレデリック・ラルーはティール型自主的組織では、「トータルレスポンシビリティ」という組織の誰もが組織全体に責任を負っていると考える。

 

 現場のあらゆる人間が自分の持ち場で「テンション」を張り、いい思いつきがあれば実行し、問題があれば是正すれば確実に組織は前進する。

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誰でも社長のように振る舞うことができる

 つまり、誰もが組織全体にとって「よいこと」「なすべきこと」を思いつけば直ちに問題提起をし、それを実践するという仕組みがあるというのだ。実践するためには思いついた人に決定権がなければならない。従って、ティール組織には誰もが権限を持っていることになる。

 

こうした実践では次の特徴を持つことになる
 ①誰もが組織の目的を皮膚感覚で理解している
 ②誰もがいつも「組織全体の幸福を心から望んでいる」
 ③気づきに対して、誰もが歓迎し、誰もが助言する。

 ④「それは僕の問題ではない」という姿勢は受け入れられない。

 

でも、大きな決断は誰がするのだ?
 社運をかけた新規事業を取り組むような決断を誰もができるのだろうか。ティール組織ではその誰もがその権限を持つ。もちろん、ことの重大性から多くの助言を得なければならない。反対があればそれを表明することもできる。しかし、反対があったとしてもあくまでやりたいと言えば、それができてしまう。投資もできる。

 

CEOも組織に一員である以上、権限を持つ

 実際問題としては、CEOがその役割を担うことになるのだろう。誰もが会社に対して責任を持ち、特定の役割を担っている。CEOもその役割を担う一人だ。CEOの思いつく「テンション」はCEOらしい「テンション」となるだろう。そして、それが実践される。

 しかし、誰もが社長のように振る舞うチャンスを持っているということはそれなりにやりがいのある組織になるかもしれない。

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