名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№49 大企業の役割・中小企業の役割(つきなみですが)

 大企業は大量生産,大量販売によって利益を得る存在である。中小企業は市民の個別的利益を察知して利益を得る存在である。人は一つの要求だけでは生きていけない。トヨタがすごいからといって自動車だけで人が生活することはあり得ない。自動車がほしいのは日常生活に使うからだ。日常生活の要求(内需)を満たす様々な事業がなければ豊かとは言えないだろう。人が豊かであると言うことは個性が光って,人々が自分が自由であると意識するときではないだろうか。自由と言ってもそんな大層なものではなく,子供を育て,家族や友人と共に生き,「いかにも籠橋さんのお宅らしい」と個性が光っていると言われる状態ではないだろうか。そうであるならば,人のきめこまかな要求が満たされる社会が自由な社会で,そうした自由を実現に貢献する中小企業の役割はきわめて大きい。人は自動車だけでは生きていけないのだ。人は大量宣伝買わされてしまうことを必ずしも喜んでいないのだ。
 環境問題の分野ではモノカルチャーを嫌う。マクドナルドやスターバック,ケンタッキーフライドチキンなど米国モノカルチャーの象徴のような存在は地域の個性を失わせていく,地域の個性の喪失は環境破壊とどこかで結びついていると直感しているのだ。あるいは,人が自分に誇りを持つと言うことは自らの存在を疑わず,自分は自分であるという確信を持つことが大切なことだと感じる人から見るとモノカルチャーは自由と相容れないと直感しているかもしれない。ドーハでも北京でも京都でもマックが目につくとこんなところでもとちょっとつまらない気持ちになるところに中小企業者の生きる道があるだろうし,マックなんかと思うところに中小企業者の心意気があるかもしれない。あるいは,マックで一儲けしたいと思うところに中小企業者のしたたかさがあるかもしれない。