名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№2398 COVID-19は不可抗力?

COVID-19のために経済活動はすっかり麻痺状態になってしまった。COVID-19が陽性者が出て工場や建設現場の操業が一時的に止まってしまうことも珍しいことではない。事業者は日々の管理,厳格な班分け,在宅ワークなど感染リスクを最小限にしようと懸命だ。 部…

№2397 競争しない競争戦略

「競争しない戦略」を読み始めた。マイケル・ポーターの「戦略」の考えをさらに深め,分かりやすくした教科書的な文献だ。我流でポーターの本を読んできた私にとってはとても役立つ。 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら → http://www.green-ju…

№2396 中国消費者権益法

中国消費者向けに商品を輸出する事業者は中国消費者権益法ぐらいは知っておいた方がよい。 中国では2014年に消費者権益法が改正され,消費者保護制度が大幅に整備されてきた。基本的には日本の制度ととよく似ており,日本の消費者保護をひとまとめにしたよう…

№2395 福沢諭吉

福沢諭吉は長男なーちゃんの母校慶應義塾大学では福沢先生は神様のような存在だ。 私は福沢諭吉というと「」学問の勧め」なども著した,日本の近代化に大いに貢献した人,思想家と思っていたが,大変な事業家でもあったということで改めて大福沢先生に尊敬の…

№2394 仲間を信頼する

仲間を信頼する Reinventing Organization 進化型組織は日本ではティール組織として紹介されているが(英治出版)、組織には上部からの統制はなく、自主的運営にまかされている。もし、問題があった場合、「ほかの社員がサボって自分の分担をしっかり果たさ…

№2393 有意注意

京セラフィロソフィでは「有意注意で判断力を磨く」という教訓が語られます どんなことでも真剣に考えようという日常的な努力が習慣化し、感覚が研ぎ澄まされていく、ちょっとしたことでもその意味を探り、大きな発見や成果に結びつけていく、こういった作業…

№2392 労災に対する元請けの責任

安全配慮義務 雇用契約では使用者は労働者の心身の危険から保護する義務がある(最判S59.4.10、判時1116号33頁)。これを「安全配慮義務」と呼んでいる。使用者の指示に従って危険な場所で仕事をするのだから、使用者に安全確保する義務があることは当然だ。 …

№2391 破産とは何だろうか

企業が債務超過になって、キャッシュフローが途切れると企業は「倒産」になる。倒産というのは法律用語ではないが、一般的には破産をイメージすることが多いのではないか。こうしたコロナ不況の時代になると社長の頭には「倒産」の二文字が湧き、夜も寝られ…

№2390 テレワークと時間管理の法的課題

顧問先との間でもテレワークの相談が出ている。 テレワークは実に東京オリンピックの混雑回避から叫ばれ始めた。わずか数ヶ月前のことなのに今から思うと夢のようだ。 テレワークの最大の問題は公私のけじめがつけにくいことによる労働者の時間管理だろう。…

№2389 テレワークによる時間管理

新コロナウィルス対応でテレワークが急速に進んでいる。1日7時間、8時間と自宅で働くのだが、一人の人間が連続して2時間、3時間も働けない。適度な休憩は必要となる。しかし、そうなると経営側は従業員がきちんと働いているかどうか心配になってしまう。テレ…

№2388 全員参加型組織

ティール組織(Reinventing Organization)は全員参加型企業だ。組織が自主的に発展するためのルールが決められているが、最初から組織のあり方が決められているわけではない。人が集まった時に組織ができあがるが、その集まった目的、集まった人々の個性、集…

№2387 官公庁の圧力により役員を退任した事例

官公庁を相手に事業を行っている事業者が役所の政策に異を唱えた場合、役所側は陰湿な嫌がらせを始める場合がある。そのため、例えば土木、建築関係の事業者はなかなか役所に逆らえない。 本件は国土交通省発注のコンサルタント事業がいわゆる天下り先に限定…

№2386 プラットフォームの法律上の問題点

ビジネス法務2019年8月号、9月号にプラットフォームの法律上の問題点が整理されている。GoogleなどのGAFAがプラットフォーム(PF)のビックとして有名だが、現在では大小様々なPFが存在する。PFの利益率は70%とも言われ、高収益ビジネスであるだけに熱も大…

№2385 プラットフォームビジネスの注意事項

依頼者がプラットフォームを構築するというので調べている。いろいろな著書があるが、2016年10月号ハーバードビジネスレビューの特集は役立つ。その中の論文「プラットフォーム革命」は参考になる。以下はこの論文の要約である。 名古屋E&J法律事務所への…

№2384 プラットフォームビジネス

私の顧問先がプラットフォームビジネスの展開を計画しているので、そのことを調べている。 プラットフォームは「サービスのシステム」を供給するビジネスだ。通常、売り手と作り手がパイプラインのように直接つながって取引する。しかし、プラットホームビジ…

№2383 スマイルカーブ

サプライチェーンと呼ばれるモノの生産販売の流れは、企画・設計、開発、生産・組立、販売、サービスとつながっている。現代社会ではこの上流部と下流部に利益が集まりつつある。こうした、上流部、下流部に利益が高くなり、生産、物流と言った中間部分の利…

№2382 ミレニアム世代

幼児期からインターネットに接してきた世代をミレニアム世代とか、ジェネレーションZとか言うらしい。インターネットというグローバルでありながら、けっこう狭いコミュニティを作ったり、あらゆる情報をインターネットから得ている彼らはいくつか特徴を持っ…

№2381 ティール組織のエッセンス

CEOなどトップマネジメントから管理職が広がるピラミッド組織は分かりやすい。しかし、ティール組織(英治出版)はわかりにくい。 ティール組織は誰もが同等の権限を持っている。 だけど、平等でもない。 だけど、階層的構造はあり得る。ティール組織では集…

№2380 コロナ不況と盛和塾塾長講話

新型コロナウィールスが経済に影響し始めている。事業者の間では仕入れができないなどと言った言葉がかなり聞こえる。こんな時に私たちはどう対応したらいいのだろうか。今は閉塾してしまったが、盛和塾では何度も不況対応について塾長稲盛和夫氏が講演して…

№2379 サプライチェーンマネジメントの法的課題

倉庫事業を展開するお客様と顧問契約したので、最近サプライチェーンマネジメントの勉強を進めている。IOTやAIの発達により、サプライチェーンが急速にスマート化している。DASとか、DPSとか分からない言葉が飛び交っている。 ①通信システム、②輸送手段、物…

№2378 ティール組織におけるリーダーシップ

ティール組織(英治出版)は職場を小単位に分け、単位が自主的に組織を運営していく。 フレデリック・ラルーはティール型自主的組織では、「トータルレスポンシビリティ」という組織の誰もが組織全体に責任を負っていると考える。 現場のあらゆる人間が自分…

№2377 税務調査と質問応答記録書

申告の時期がやってきた。申告が終われば税理士さん税務調査対応に追われることだろう。税務調査にどう対応するかでお客さんの評価は大きく変わる。私の依頼者でも税務調査で税務署と渡り合い、相当量減額させたり、還付を獲得したりすると非常に感謝される…

№2376 社員が自主的に役割を見つけ自由に発展する組織

京セラ稲盛会長は西郷南州をこよなく尊敬し、その南州翁遺訓から多くを学んでいる。業績と役職ついての次の言葉をしばしば引用されている。 「何程国家に勲労(くんろう)有り共、其(その)職に任えぬ人を官職を以て賞するは善からぬことの第一也、官はその…

№2375 社員の自主性と全体の統一性

社長は会社が利益を生み出せるようリーダーシップを発揮する。経常利益率10%以上、社会進歩への貢献、高い品質、社員の物心両面の幸せ、国際市場への参入と立派な会社作りに専念しなければならない。 社長は常に会社全体の声を聞き、会社の住む場所を常に高…

№2374 ノウハウの提供の無理強い

中小企業は独自のノウハウで生き延びているのだが、大企業は製造方法やレシピを教えろとか、図面を出せとかあれこれ無理強いしてその提供を求めてくる。こういうときには独占禁止法を利用して企業と交渉するのも有効だ。 もちろん、正面から戦ったのでは二度…

№2372 テレワーク

東京オリンピックを控えてテレワークを実験している会社も増えているようだ。テレワークとはICT(情報通信技術)を活用することによって、働く場所と時間を働く人が柔軟に選べるようにした働き方だ。厚生労働省は結構これを推進していて、テレワーク相談セン…

№2371 トヨタ社長の2020年年頭あいさつに何を見るか

Facebookで2020年トヨタ社長の年頭あいさつが紹介されていた。 www.youtube.com トヨタの公式HPでは事業変革について次のように説明している 「すべての人に移動の自由と楽しさを。」これがトヨタが思い描く未来のモビリティの姿です。 皆様に愛される「愛車…

№2370 パワハラ社内研修用パワーポイント

顧問先用にパワハラ研修用パワーポイントを作ってみました。実際には17枚のスライドですが、結論部分だけアップしました。 パワハラは日常業務の中での人間関係で、「やりすぎ」という時に生まれます。そのため、やってはいけないこととの境界が不明です。結…

№2369 それってパワハラじゃないですか?

「それってパワハラじゃないですか」という言葉に関する相談が増えている。しかし、叱ることがパワハラというわけではない。このあいまいさから当事務所で顧問先のパワハラ教育を担当するようになっている。結局、この問題は最後は「人間として正しいか」と…

№2368 コンセンサスは意思決定を麻痺させる?

ティール組織(英治出版)では示唆に富む記述が多い。 たとえば、意思決定のルールとしてコンセンサスだが、たとえば、どんなにつまらない意見でも満足させようというのは議論が麻痺し、「出口の見えない苦行」となる。責任も希薄になってしまう。むしろ、発…