名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

中小企業政策

№349 かみからの風

№349 かみからの風 私のお気に入りブログに「かみからの風」がある。筆者ドンキホーテさんは毎朝、日経新聞を読んで気がついた記事についてコメントを入れている。時々広告にまで眼が向いて紹介されおり、いろいろな読み方があるものだと感心している。 http…

№339 グラミン銀行(Grameen Bank)

№339 グラミン銀行(Grameen Bank) バングラディシュは世界で最も貧しい国の一つだ。人々は自立するすべを知らず、極端な低賃金にあえいでいる。貧しい者は銀行も利用できない。そんな中、1979年に貧困者向け無担保融資の実験が試みられた。 経済的自立を行う…

№292 信用保証協会との懇談会話題 その2

№292 信用保証協会との懇談会話題 その2 私の所属している中小企業家同友会では信用保証協会と懇談会を開くことになりました。話題事項をあらかじめ提出することにしたのですが、こんなものでどうでしょうか。 長いので、分割しUPすることにします。 【代…

№291 信用保証協会との懇談会話題 その1

№291 信用保証協会との懇談会話題 その1 私の所属している中小企業家同友会では信用保証協会と懇談会を開くことになりました。話題事項をあらかじめ提出することにしたのですが、こんなものでどうでしょうか。 長いので、分割しUPすることにします。 【新…

№267 理想と事業

№267 理想と事業 日常に忙殺されると時々何のために働いているのだろうと思うことがある。事業者の仲間同士の交流は理想を忘れないためには重要だ。最近は団体に所属することを嫌う人が増えている。自由ではないという。しかし,本当は逆だ。理想を語ること…

№259 「地域」は経営危機脱出の鍵となるか。

№259 「地域」は経営危機脱出の鍵となるか。 じっと耐え,いまを乗り切り,乗り切ったからにはこれまでと違った展開を図っていこうと誰もが考えている。 不況のときこそ,人の英知が試される。不況はつらいが,不況のときにしかできない作業を行ない,振り返…

№258 中小企業にとって「地域」とは何か?

№258 中小企業にとって「地域」とは何か? 私は中小企業家同友会に所属していて,時々勉強会を開いている。 今回のテーマは「地域」だ。地域に注目することは事業維持,事業発展の活路となるだろうか。 中小企業家にとって「地域」と言っても関わり方は様々…

№199 地域主体の経済

№199 地域主体の経済 平成11年中小企業法が改正された。規制緩和,グローバリゼーション,景気の上向きといまとはかなり違った状況下ではあるが,二重構造からの脱却,中小企業の主体性が強調された。 これらは,余り機能しなかったようであるが,ひどい不況…

№198 内需の拡大と企業の生き残り

№198 内需の拡大と企業の生き残り 今や5割減産は当たり前になってしまいしました。これまでの経営上の問題をうやむやにしてきた企業はつけが回り,明確な理念を掲げて原則的な経営を続けてきた企業は何とか生き残っているという状態ではないでしょうか。生き…

№197 静岡のある企業

№197 静岡のある企業 私が所属する愛知中小企業家同友会では毎年経営フォーラムを開催する。今年は私がたぶん分科会の一つを受け持つということで頭が痛い話になっている。 何となく,学園祭ののりみたいなところもあるが,参加者がみな経営者なので,実際に…

№196 地域に活路を見いだす

№196 地域に活路を見いだす 自動車,電気製品系の製造業は空前の不況を迎えている。そんな中,資金繰りに苦労しているわけだが,本当の要求は「仕事が欲しい」だ。 多くの企業は大企業一社に依存しすぎたとか,分散しているからまだ仕事が残っているとか,今…

№167 信用リスク

№167 信用リスク ウィキペディアによると「信用リスク(しんようリスク)とは、債務者が、債権を履行できなくなるリスクのことである。デフォルトリスク(債務不履行の危険性)とも言う。」「信用リスク管理は貸出を業務の柱としている金融機関にとっては、…

№166 リレーションバンキング

中小企業法務 №166 リレーションバンキング ここ数日,金融機関の自己資本率の問題に関心が向いている。 従来のBIS規定では資本の評価について信用リスクのみを考慮していたが,新BIS規定では市場リスク,オペレーショナルリクスも加わっている。リスク評価…

№164 劣後債権と自己資本率

中小企業法務 №164 劣後債権と自己資本率 自己資本率が銀行安全の基準であるという。国際的には自己資本率は8%であり,国内的には4%が基準だ。この自己資本率がクリアできれば,銀行は融資をしてくれるはずだ。確かに,何らかの自己資本率の向上,例えば公…

№163 自己資本比率

中小企業法務 №163 自己資本比率 ブログを始めると他のブログとの連携が始まり,いろいろ教えられる。 始める前はブログにこんな効果があるとは思いよらなかった。 cwd**394さんのブログ「創業者・事業者の銀行交渉術 」もその一つだ。弁護士は依頼者の決算…

№ 122 中小企業の海外展開

中小企業法務 № 122 中小企業の海外展開 2008年中小企業白書によると,中小企業海外展開はさらに進んでいるようだ。製造業だけでなく,サービス業などの非製造業も増加しているようだ。中国だけでなく,ベトナム,タイへの進出もある。製造業については原材…

№119 中小企業アジア共同体?

中小企業法務 №119 中小企業アジア共同体? 中小企業家同友会にはアジアとの関係を研究するグループがある。 WTO発足以来,世界の経済は大きな変容を遂げている。国境を越えて資本進出を実現しようと言う動きは急速に進み,WTOはその象徴的できごと言えるの…

№118 中小企業による地域貢献(雇用)

中小企業法務 №118 中小企業による地域貢献(雇用) 中小企業の地域貢献の一つに雇用があることは間違いない。大企業は期間労働者や派遣労働者を大量に雇い入れ,昨今のような不況下では直ちに雇用調整に入る。しかし,中小企業ではそうはいかない。どんなに…

№117 人を生かす経営全国交流会

中小企業法務 №117 人を生かす経営全国交流会 中小企業家同友会では様々な全国企画を行っている。そして,これが中小企業家同友会の魅力の一つとなっている。 今日は「人を生かす経営全国交流会」に出席した。中小企業にあっては社長と社員との距離が近いだ…

№111 中小企業の地域貢献

中小企業研究 №111 中小企業の地域貢献 中小企業家同友会ではまちづくりに対する中小企業家の役割が議論されている。 ここでは中小企業家が地域に果たす役割,逆に,地域貢献が経営に与えるメリットが論議されている。中小企業は地域に根ざすことによって持…

№87 黒瀬直宏著「中小企業政策」 第3章

中小企業政策を考える者の必読書である。黒瀬直宏氏の「中小企業政策」の第3章の章立てはこうだ。黒瀬氏の考えのネーミングはちょっとかたいが正しい。 第3章 中小企業政策発動の必要性とあり方 1 中小企業は発展性と問題性の統一物 (1) 複眼的中小企業理論…

№86 黒瀬直宏著「中小企業政策」 第2章

黒瀬直宏氏の「中小企業政策」は大変わかりやすい本だ。黒瀬先生の考え方は正しいと思う。中小企業法務のあり方を考えるにあたっては黒瀬先生の考えは大変参考になる。特に第2章,第3章は中小企業政策に関わる者は読んだ方がよい。第2章の章立てはこうだ。 …

№84 Think small first.

中小企業は地域経済,文化の主役であるべきだ。 Think small first.とはEUにおける中小企業政策の理念だ。 何事も小企業のことをまず考えて政策決定が行われるべきだというのがこの思想だ。それはいったいどういう意味だろうか。 取引社会では各当事者は対等…

№78 地域発展と中小企業

№78 地域発展と中小企業 中小企業と地域との関係は切り離せない。考えてみれば,全国規模で展開できればもはや中小企業ではないだろう。大企業一社専属の下請けであろうと,中国に部品を専門に輸出している業者であると同じである。地域貢献から得られる業者…

№57 アメリカ風企業

日本の会社法は明治26年に始まる(商法の始まりは昭和23年)。明治維新が始まり,わずか26年で現代資本主義の単位たる株式会社ができあがったのは驚くばかりだ。当時の商人には新しい時代への挑戦への気概に溢れていたに違いない。かの渋沢栄一が大いに思想…

№49 大企業の役割・中小企業の役割(つきなみですが)

大企業は大量生産,大量販売によって利益を得る存在である。中小企業は市民の個別的利益を察知して利益を得る存在である。人は一つの要求だけでは生きていけない。トヨタがすごいからといって自動車だけで人が生活することはあり得ない。自動車がほしいのは…

№46 義烏「中国小商品城」

中国浙江省中央部,義烏地域は「小商品市場」がある。「義烏」を頼りにインターネットで検索すると実に様々なサイトが義烏を紹介しており,そのいくつかを見るだけでその規模の大きさと,特異な経済発展の歴史をかいま見ることができる。NHKの街角アングルの…

№40 まんてんプロジェクト

まんてんプロジェクトは誇り高い中小企業の集まりである。 神奈川県,東京都の中小企業が国内航空・宇宙分野の部品などを調達することを目的に2003年9月にまんてんプロジェクトが発足した。異種業種が共同することで新たな分野を開拓しようと言う意欲的な試…

№37 地域イノベーション

今読んでいる本はインキュベーション,イノベーション,クラスター,スピンオフ,とよく分からない言葉がキーワードになっている。「共同研究開発やスピンオフ研究者の人的交流を通じ,大学基礎研究と『暗黙知から暗黙知への共同化』によりプロダクトイノベ…

№32 中小企業家同友会のDNA

中小企業家同友会は1957年4月に設立された日本中小企業家同友会が出発点である。当時中小企業政治連盟,全国中小企業協同組合なども設立されており,同友会はこれらの団体に対抗するかのように設立されたのである。 ところで,1957年の中小企業白書では経済…