名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

№1343 熟年ビジネスと企業ネットワーク

№1343 熟年ビジネスと企業ネットワーク 高齢者社会の進行は早い。かなり前から高齢者向けのビジネスが盛んに実践されている。高齢者を対象としたビジネスは出そろった感がある。相互の競争は激しさを増すが,そんななか,出そろったビジネスのネットワーク化…

番外 とても長い時間

番外 とても長い時間 なーちゃんの二次試験は2月25日から3日間、それ以前に私学の入試がある。発表は3月10日だ。なーちゃんは顔に出さないけど、我が家では受験の話題は避けて通れない。親としては毎日が長い。受験直前の1週間はもっと長いのだろう。そして…

№1342 事業承継と跡取りの地位の保全

№1342 事業承継と跡取りの地位の保全 事業承継の問題では中小企業でも会社の支配権を争う事態が生じる。遺言や生前贈与で株式を長男に手渡しても遺留分という権利が他の相続人に残る。 遺留分というのは相続人固有の権利で,生前贈与や遺言による贈与の一部…

№1341 立退料5000万円,でも権利ではありません。

№1341 立退料5000万円,でも権利ではありません。 これは東京都中野区の土地(202.97㎡)について明け渡し請求された事件だ。この土地には昭和8年頃の建物が建っていた。地代にも争いがあり,地主側は4万円程度,借地人側は3万円だ。東京都中野区内でこの地…

番外 またまたなーちゃん、大笑い

番外 またまたなーちゃん、大笑い よく笑わせてくれるなーちゃんだが、またまた大笑いだった。 次男なーちゃんは浪人生なのでたくさんの大学の、たくさんの受験票に記載をしなければならない。本命大学もその一つだが、住所○○○○、氏名○○太郎と記載例がある。…

№1340 「1970年」

№1340 「1970年」 1970年と言えば,言わずと知れた安保闘争の時代だ。ベトナム戦争があって,たくさんの人たちがこれに反対していた。国際的にもリベラリズムの大きな潮流が席巻していた時代だ。 1960年終わりから70年にかけての時代は今の若い世代からすれ…

№1339 インドネシア,英文契約書無効事件

№1339 インドネシア,英文契約書無効事件 ビジネス系雑誌を読んでいたら,最近のインドネシア裁判例が紹介されていた。英国法人がインドネシア法人に対して約442万米ドルを貸し付けたところ,契約書が英文だからその契約は無効だというのだ。 この裁判は2013…

№1338 欲張ったらうまくいかないM&A

№1338 欲張ったらうまくいかないM&A 昨日は事業承継セミナーを実施して,弁護士の立場から報告した。 時間がないので「相続型承継」に絞って議論していたのであるが,質問時間ではM&Aについてかなり話題が出たのは意外だった。中小企業の間では意外にM&Aに対…

ちょっとだけ ビジネス戦略用語「アメーバ経営」

ちょっとだけ ビジネス戦略用語「アメーバ経営」 「今日から即使える 『最強ビジネス戦略51』」(朝日新聞出版社)が遂に読み終わった。末尾にビジネス戦略用語集があったので、できるだけ紹介したい。要点のさらに要点だから,いいかげんかな。 ご存じ,京…

番外 男の子はしゃべらんな

番外 男の子はしゃべらんな 浪人中の次男なーちゃん。センター試験が終わったが,何も言わない。いろいろ聞くと,ぎりぎりボーダーに届かなかったという。何考えているのだかさっぱりわからない。でも,二次試験に向けて,気持ちが集中してることは確かなよ…

№1337 親族型事業承継で必要な法律知識

№1337 親族型事業承継で必要な法律知識 事業承継には親族承継型,従業員承継型,M&Aの3つがある。信託もあるがまれだと思う。その中で親族承継型にはどのような知識が必要だろうか。 親族承継型は基本的には生前の株式譲渡を基準にしながら,遺言によって死…

№1336 事業承継と老会長の暴走,遺言の問題点

№1336 事業承継と老会長の暴走,遺言の問題点 事業承継における遺言はどれくらいの重みを持つべきだろうか。 そこそこの会社の場合,一定事業承継の準備が進められている。その多くは長男など子供に事業を承継させ,自分は会長職に就く場合だ。会長の中には…

№1335 たまには動物はいかが?

№1335 たまには動物はいかが? ジュゴン ジュゴンは鳥羽水族館のジュゴンが有名です。 ジュゴンは海牛目の海のほ乳類ですが,イルカやクジラの仲間とは違います。体長はだいたい3m,南半球に分布し,フィリピンぐらいまでは分布していす。かつては,日本の奄…

№1324 従業員の不始末と会社の倒産

№1324 従業員の不始末と会社の倒産 経営者としては社員を信頼して活動することは必要不可欠だが,これは社員を管理しないということを意味しない。特に営業担当者に集金も担当させている場合にはいくつか兆候が現れたときにチェックしておかないと大変なこと…

№1323 理由不備を理由に更正処分が取消された事例

№1323 理由不備を理由に更正処分が取消された事例 税金裁判で課税庁側が敗訴した事例はやはり痛快な感じがある。 特に,理由不備が理由に取り消されたとなるとさらに痛快な感じがする。 いつも木で鼻をくくるような理由で処分してきた彼らだから,痛い目に遭…

№1322 「正しい事業承継」の諸原則

№1322 「正しい事業承継」の諸原則 事業承継についてはたくさんのことを考えなければならない上,長期にわたるため予想外のできごとも生じることもある。そこで,いくつかの原則を理解しつつ対応が必要となる。 n 事業承継の大前提 事業承継は後継者にとって…

№1321 「目標」それが社長の役割

№1321 「目標」それが社長の役割 ブログ記事のネタが尽きたときのドラッカーということで,ドラッカー名言集から。 「企業は大きくなれないのであれば,内容をよくしなければならない。組織には挑戦すべき目標が必要である。」 If the business does not gro…

番外 銀行で恥ずかしかった。

番外 銀行で恥ずかしかった。 なーちゃんの二次試験の申し込みのため,お母さんは銀行に行ってきた。 なーちゃんは浪人生なので,私学を沢山受ける。今の受験制度はいろいろな組み合わせが可能で,いろいろな受験ができる。二浪はさせられないという悲しい親…

番外 アイデアの源泉

番外 アイディアの源泉 竹中平蔵さんは「バカは何人寄ってもバカ」と言ったそうだ。 こういう言われ方をするとやる気がなくなる。彼の真意はやる気のある者,本当にやっている者が集まらないと,何人集まっても意味は無いということなのでしょうけどね。 と…

№1320 あと5日 なーちゃんがんばれ

№1320 あと5日 なーちゃんがんばれ 浪人生の次男なーちゃんのセンター試験があと5日後となった。来週の土曜日にはなーちゃんは試験を受けていることだろう。昨年以来,彼は本当によくがんばった。この一年,おそらく1日10時間以上は毎日休まず勉強してきただ…

№1319 地域クラスターとオープンイノベーション

№1319 地域クラスターとオープンイノベーション 経営学の分野ではイノベーションを生み出す一つの方法は,すでに存在する知と知を組み合わせることであるとされているようだ。 To produce other things, or the same things by different method, means to c…

№1318 社員のフェイスブックに対する統制

№1318 社員のフェイスブックに対する統制 フェイスブックなどソーシャルメディアについては個人の氏名や勤務先などが記載されている。記載内容によっては会社の宣伝にもなる。しかし,会社の内幕暴露のようになってしまって会社の信用を害することもある。本…

№1317 中国 商品修理,交換,返品/三包責任

№1317 中国 商品修理,交換,返品/三包責任 中国で商品を製造,販売する事業者,中国に商品を輸入,販売する事業者は中国の「三包責任」の言葉ぐらいは知っておいた方がよい。 三包責任というのは,品質に齟齬がある場合に負担する責任のことだ。三包とは包…

№1316 中国製造物責任

№1316 中国製造物責任 中国では消費者の生活水準や権利意識の向上にとともに製造物責任にかかわる紛争が増えている。製造,加工,輸入業者が責任の対象となる。中国で製造,加工している業者,中国に輸出している業者はやはり注意するべき法律だ。 中国での…

№1315 浮世の浮き草

№1315 浮世の浮き草 年初,京都大学時代の友達が集まって飲み会だった。私は法学部だが,あと二人は文学部で今は英文の研究者になっている。 もう一人の友人Tは,大学で心理学をやっていたが,今はなんだかわからない。変なやつで,大学院を途中でやめてしま…

番外 やったぞ,ひーちゃん,お父さんはうれしい。

番外 やったぞ,ひーちゃん,お父さんはうれしい。 子供が一人前になっていくことほどうれしいことはない。 ひーちゃんは京大に入り,大学院で勉強してきたが,彼の論文が学会誌に掲載されることになった。 「どうやら僕の論文がElectroanalysis誌にAcceptさ…

№1314 宅建業者の説明義務

№1314 宅建業者の説明義務 中古住宅のブロック塀が境界を越えていた場合,買主は売主,宅建業者に対して損害賠償請求できるだろうか。 本件は中古住宅の敷地を画するはずのブロック塀が越境しており,しかも隣側に傾いて崩壊の危険があるものであった。この…

№1313 イノベーションの源と企業交流

№1313 イノベーションの源と企業交流 イノベーションの源は情報と知識の交流にある。知識がイノベーションとして新たなものを生み出すためには,何らかの知識との出会いが自社の実践的な能力と結びついて事業として成り立っていくことを意味する。 知識の出…

№1312 ネットワークのポートフォーリオ

№1312 ネットワークのポートフォーリオ 知識と情報は区別される。 「情報はメッセージの流れだが,知識は情報の流れによって作られ,組織される。そして,知識は保持者の姿勢や信念として蓄積される。」 つまり,情報は客観的存在し流通し,情報が人と結びつ…

ちょっとだけ ビジネス戦略用語「メタナショナル」

ちょっとだけ ビジネス戦略用語「メタナショナル」 今回は「今日から即使える 『最強ビジネス戦略51』」(朝日新聞出版社)とは関係ありません。 2001年ドーズ(Doz et al.)はメタナショナル企業というものを提唱した。これは専門知識を自国ばかりでなく世…