名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№2443 店内転倒で賠償責任を負うことがあります

店舗内の個室トイレに入室しようとした67歳の女性がトイレの段差に足を取られ,転倒して骨折などした事例で,店舗運営者に管理責任が問われた事例がある(横浜地裁R4.1.18,判時2520,53頁)。店舗経営者は転倒防止のために注意が必要だ。 施設管理責任とい…

№2442 提携に先立つ秘密保持契約  

一方が販路に強み,一方が技術・アイディアに強みという業務提携はかなり多い。この場合,販路を持つ側は顧客情報などを取られては大変と思うだろうし,技術を持つ側は技術情報を取られては大変と思うだろう。業務提携ではお互いフェアに行くという信頼関係…

№2441 業務委託契約における委託内容の明確化

ビジネス法務8月号では表題の記事が掲載されている。業務委託とは文字通り特定の業務を行ってもらう契約なのだが,何を行ってもらうか不明確な場合がある。学生達には仕事を実現する契約が請負で,単なる事務つまり人の手足となって動くことが委任だと説明し…

No.2440 出産後1年未満の女性労働者に対する解雇

男女雇用均等法9条3項は,事業主に対して,女性労働者の妊娠,出産等を理由として,解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めている。同条4項は妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は原則として無効としてい…

自由診療ってどこまで自由?

自由診療が増えてきました 日本では公的医療保険制度が発達しており,保険制度の適用のない自由診療というのはどこまで「自由」なのかよく分からないところがある。しかし,美容外科や美容皮膚科が一般標榜科目になって以降,自由診療領域が増えている。歯科…

№2437 安売り表示と景表法違反

メーカー希望小売価格と二重線で消して安い価格を表示する,二重価格表示は時として景表法違反となる。 景表法5条は「一般消費者に誤認される表示」で「不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの…

№2437 ブランド商品の販売での注意事項

ブランド商品を販売する場合,登録商標や特許など知財関係をしっかりしておくことは当然のことだ。自社では販売力がないため,他者の販売網などを頼る場合には知財関係ばかりでなく,ある種の取引の確実性や,契約終了後も当該商品や類似商品を販売させない…